配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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研究概要 |
本報では,生体適合性を支配するチタン表面の微細形状の最適化,およびその生産性を確保する.基礎データを得る目的で,規則的なマイクロテクスチャを高精度に形成するために、 (1)生体適合性を確保するためのダイヤモンド工具による直接加工 (2)加工能率を重視したマルチローラ加工 を対象とした基礎実験を行い、次のような結論を得た.すなわち, (1)ダイヤモンド工具による直接加工: 機能評価や仕様決めのためのマイクロテクスチャ形成を目的として,ダイヤモンド工具を用いて,チタン合金を直接に切削加工するときの加工精度向上,とくに溝肩部のバリ抑制について,実験検討している.それによれば, (1)サブミクロン切込み領域のシェイピング加工で,バリやむしれのない良好な微細溝形成ができる.このバリやむしれは,切屑剪断時の溝肩部における引張力により発生する. (2)上記のバリなし加工条件範囲では,加工能率が低い.より高能率な加工条件では,低温切削によるバリ抑制ないしエッチング除去が効果が大きい. (2)マルチローラ加工: 個体差に応じたインプラントに対し,多種少量生産ないしは一品生産できる,倣い方式のマルチローラによるマイクロテクスチャ加工技術を提案し,この可能性について実験検討を行った.それによれば, (1)ローラ加工におけるバリ発生メカニズムについて実験解析し、加工面に押し込み様の力がはたらくローラ加工では,歪が広範に及び,相対的にバリを低く抑制できる. (2)±5°までの傾斜面に倣って多条のマイクログルーブが加工可能な追随性の高いマルチ工具ホルダを提案,試作した. (3)ダイヤモンド砥石を用いて,φ0.4mmの微細なローラ工具に対し,1μmエッジ精度の成形研削技術を確立し,同時多条溝加工の可能性を見出した. などを,明らかにしている.
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