配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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研究概要 |
本研究の当初は,これまで行っていたfθ走査用レンズ系を改良した.これまでは,走査幅30mmにわたりレーザのスポット径6μmを保証するレンズ系を研究対象としていた.しかし,レーザイメージャー用にスポット径を3μmとし,走査幅を10mmとした新しい走査レンズ系を設計した.試作した3Dレーザスキャナーの構成は,コリメータ付きの半導体レーザとレーザ走査用の走査ミラーとfθレンズ,およびレーザ反射光強度を測定するための受光素子からなる.本装置は共焦点光学系となっている.広い領域を観察するために,レーザはテレビの走査線の様に観察対象物の表面上を移動することになる.10mm幅の広大な領域を観察することに成功した.テストチャートを観察した結果,対物レンズ換算で約20倍の倍率であった. 試作の装置は完成したが,観察画像が揺れるのが課題として残った.これまでは,レーザを走査する回転ミラーの支持軸受は,ボールベアリングを用いていた.ボールベアリングでは,ボールが軌道輪を接触しながら転動しているが,急激に摩擦係数が大きくなるところがあり,そのときにジッタが悪化すると考えられた.そこで,空気動圧軸受を使用することにした.平面ミラーを当該の空気動圧軸受支持のモータに接着し,動バランスをとった.最終的には,空気動圧軸受のジッタが目標値以内となったので,画像の揺らぎを抑えることができた.さらに,画像の揺らぎを抑えるために,計測ソフトウェアにも工夫を凝らした.レーザ走査ラインの原点を決めるための原点位置検出部分を改良し,再現のよい原点の位置決めが可能となった.反射光強度をデジタルデータに変換するA/D変換ボードは100MHz動作の高速なものを使用した.これにより,10mm幅の走査領域を0.5μm間隔で観察することができるようになった.試作した装置は除振台の上に設置し,外部の振動の影響を最小限にするようにした.
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