研究課題/領域番号 |
14350083
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉本 成香 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (80096718)
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研究分担者 |
設楽 利充 ユニオンツール(株), リーダー
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 静圧型空気軸受 / 多孔質 / 高速安定性 / 浮動ブッシュ / スピンドル |
研究概要 |
近年の情報関連機器の小型化は著しく、プリント基板用小径ドリルの最小直径は、100μm以下の小さな値となってきている。これに伴い穴あけ用スピンドルには、切削速度を確保し加工効率を上げるために、20万rpmを越える超高速回転と高い回転精度を持つスピンドルの実用化が強く要望されている。さらに今後の進展を考えに入れると、30万rpmを越える超高速回転・精密スピンドルの実用化が急務となっている。 そこで本研究では、最近、研究者によって特性が明らかにされた多孔質軸受を浮動ブッシュに適用する静圧空気ジャーナル軸受を提案する。この軸受では、空気を側面から供給するのみで、ブッシュの内外周部を静圧空気ジャーナル軸受として、またブッシュ端面を静圧空気スラスト軸受として機能させることが可能となり、ブッシュ自体を非接触に支持できる。また側面から狭いシールすきまを介して給気することで、圧力を低下させずに多孔質ブッシュ内に加圧空気を供給できるので、通常の多孔質軸受と同等の高い軸受剛性と負荷容量が得られる構造となっている。本研究においては、提案する軸受の負荷容量、剛性、高速安定性を理論的に明らかにするとともに、求めた理論に基づき高速スピンドルを実際に製作し、実験的にその諸特性を確認することにより、30万rpmを越える超高速回転・精密スピンドルの設計指針の確立を目的とした。 その結果、以下のような結論を得た。 1).提案する多孔質浮動ブッシュ静圧空気軸受は、優れた高速安定性を持つことが実験的に確認された。 2).浮動ブッシュ多孔質静圧空気軸受における高速安定性を理論的に明らかにし、実験結果との比較を行った結果、その妥当性が確認された。 3).提案する多孔質浮動ブッシュ軸受の優れた高速安定性を利用した微小穴空け用高速回転スピンドルの試作設計および試作機の回転試験を行い、良好な結果を得ることができた。
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