研究課題/領域番号 |
14350086
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
林 武文 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90268326)
|
研究分担者 |
三矢 保永 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10200065)
伊藤 俊秀 関西大学, 総合情報学部, 教授 (30213060)
でん 志生 松下電器産業株式会社, AVC商品開発研究所, 主任技師(研究職)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 磁気ディスク装置 / 動圧気体軸受 / ヘッド媒体インタフェース / 気体潤滑 / 混合すきま理論 / 数値シミュレーション / 浮動ヘッドスライダ / トライボロジ |
研究概要 |
本研究では、磁気ディスク装置のヘッド・媒体インタフェース設計において、分子気体潤滑理論と平均すきま理論を融合した新たな混合すきま理論を展開し、任意形状のテクスチャパタンを考慮できる動的浮上シミュレーションシステムを実現した。主な結果を以下に記す。 走行面に異なる粗さパタンが存在する場合に対応するため、汎用性の高い単位粗さモデルを用いて分子気体潤滑方程式のすきまを平均化する方法を提案した。また、パタンの影響を流量係数として予めテーブル化することにより、テクスチャパタンの領域に応じて異なる平均すきまを適用することを可能とした。この方法を用いることにより,スライダ面と走行面の双方に、平行あるいは直交するパタン、さらには突起状の2次元パタンが混在する場合でもスライダの過渡応答を計算することが可能となった。 開発した計算システムは、計算結果が3次元CGで実時間表示されるとともに、解の収束状況に応じて途中で計算パラメータを対話的に変更する機能を付加した。特に、圧力解が発散する場合には、解の発散を検出した時点から時間ステップを逆戻りした後、パラメータを変更して再計算を行った。これにより、超微小すきまにおいてテクスチャパタンの深さが大きな場合でも確実に解を求めることが可能となった。さらに、ヒューマンインタフェースを改良する目的で、両眼立体視を利用した計算結果の表示について検討を行い、人間の視覚認知機能の評価に基づいて最適なステレオ投影のパラメータを明らかにした。 本研究により開発したシステムを用いて、テクスチャ付きディスク上での代表的な浮動ヘッドスライダの定常浮上特性およびロード/アンロードにおける過渡応答を計算し、本システムによる計算の妥当性を検証した。本研究の結果は、次世代の超高密度記録用のディスク媒体と浮動ヘッドスライダの設計に有効であると考えられる。
|