配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
研究課題「広範囲な気液非平衡状態下でのメタノール及び水蒸気の相変化現象に関する分子論的研究」について,研究計画調書に記載された計画・方法にしたがって研究を実施し,以下のことを明らかにした. 1)分子動力学計算 分子動力学計算により気液界面でのBoltzmann方程式に対する気体論境界条件の導出を行い,つぎの結果を得た. (1)気体論境界条件は蒸気分子の3つの速度成分に対するそれぞれの1次元Maxwell分布と凝縮係数の積で表される. (2)界面に垂直な速度成分のMaxwell分布は液体温度で特徴づけられ,他の2つの接線方向の速度成分は液体温度とは異なる温度で特徴づけられる.この温度は界面を横切るエネルギーフラックスの線形関数である. (3)凝縮係数は液体温度のみで決定される蒸発係数に等しい. 2)分子気体力学計算 衝撃波管による多原子分子蒸気(メタノール蒸気,水蒸気)の凝縮の実験データを解析するために,多原子分子気体に対して有効な分子気体力学の基礎方程式であるGaussian-BGK Boltzmann方程式の数値計算法を開発した.実験と完全に対応する凝縮問題が正確に解けるようになり,また実験との比較から蒸気の凝縮係数を正確に決定できるようになった. 3)衝撃波管による凝縮の実験 気液界面での蒸気の質量流束を精度良く測定できる光干渉計を開発した.広範囲な気液非平衡状態下におけるメタノール蒸気の質量流束を境界条件として課し,2)のGaussian-BGK Boltzmann方程式と1)の気体論境界条件を解くことにより凝縮係数を決定した.その結果,メタノール蒸気の凝縮係数は平衡非平衡にかかわらず0,7〜0.9程度の値をとること,この値は1)の分子動力学計算による計算結果とほぼ同じであることが明らかになった.
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