研究課題/領域番号 |
14350104
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鳥居 薫 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00017998)
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研究分担者 |
西野 耕一 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (90192690)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2003年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2002年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 対流伝熱 / 伝熱促進 / 熱交換器 / 渦発生体 / 圧力損失 / 非定常法 / PIV / 流れの可視化 |
研究概要 |
三角翼型渦発生体を用いたフィン-チューブ熱交換器の熱伝達率および圧力損失の特性を実験的・数値解析的に調べ、伝熱促進と圧力損失低減の両立性を研究した。 まず、現有の伝熱試験風洞を改良し、低レイノルズ数での熱交換器性能評価を可能とした。改良シングルブロー法により3種類(フィンのみ、フィン+チューブ2列、フィン+チューブ2列+渦発生体1列)の熱交換器供試体を測定し、全熱伝達率と圧力損失を同時測定した(Re=150〜800)。その結果、(1)渦発生体を設置することにより圧力損失は10%程度増大し、そのレイノルズ数依存性は小さいこと、(2)一方、熱伝達率促進は10〜35%増大し、レイノルズ数の増加に伴って、より顕著な促進が得られること、などを明らかにした。 次に、同じ伝熱試験風洞において、赤外線放射温度計を用いた非定常法により、上述した3種類の熱交換器供試体のフィン面での熱伝達率分布を測定した(Re=200〜600)。一方、流れ場については、水を作動流体とするチャネル流路を構築し、粒子像流速計を用いた速度場測定を行った(Re=200〜300)。幅約9mmのフィン間隙を多断面測定することによって、チューブ後流に形成される三次元速度場の特性を明らかにした。また、速度測定結果から壁面せん断応力分布を定量化した。さらに、熱・流動場の数値解析を市販ソルバで行った。熱伝達率の定義温度差を注意深く走義することにより、全熱伝達率ならびに熱伝達率分布を比較した。その結果、両物理量ともに実験結果と数値解析結果は良好に一致した。また、速度場についても粒子像流速計による測定結果と数値解析結果とは妥当に一致した。 以上、まとめとして、上述の熱交換器において、渦発生体設置はレイノルズ数が増大するとともに正味の伝熱促進をもたらすこと、一方、そのような効果はレイノルズ数が減少して概ね30O以下になると消失することを明らかにした。
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