研究課題/領域番号 |
14350128
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
渡邊 敏行 (渡辺 敏行) 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10210923)
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研究分担者 |
古川 英光 東京農工大学, 工学部, 助手 (50282827)
堀江 一之 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013690)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2003年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2002年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | アクチュエーター / ポリアミド酸 / ポリイミド / ゲル / 走査型光散乱顕微鏡 / 二光子励起 / 光応答性 / 高分子ゲル / ポリアミック酸 / アゾベンゼン / マイクロマシン / 2光子励起 / ケトーエノール互変位性 |
研究概要 |
近年、光トラッピングや光圧を利用して、μm程度の大きさの物体の移動や回転を制御するマイクロマシンの開発が盛んになっている。しかし、光圧を利用した場合はハンドリングできる物体の大きさが限られてしまうので、一般的な用途には利用しにくい。 我々はこれまでに規則正しい網目構造を有する高分子ゲルの研究を行ってきた。その研究過程で、剛直な高分子鎖中に光応答性を有するアゾベンゼンを導入すると、紫外光照射により高分子ゲルの網目サイズが2.1nmから0.8nmに変化し、それに伴ってゲルが収縮することを見いだした。また、可視光を照射すると、網目サイズは元に戻り、ゲルは元の大きさに戻った。このゲルをロッド状に加工し、紫外光を照射すると、ゲルの表面だけが光を吸収・収縮し、約30秒でロッドが直角に曲がることを見いだした。また、このロッドに可視光を照射すると、ロッドは元の状態に戻り、しかもその反応が可逆的であることを見いだした。 また、我々は大きな二光子吸収断面積を有する、光重合開始剤を開発した。この色素をフォトレジストに混合し、赤外レーザーで励起するとアトリットルスケール(100x100x500nm)の空間分解能を有する三次元光造形が可能になった。 二光子励起を利用した三次元光造形法により反応容器を作製し、その中で高分子ゲルの重合を行うことにより、幅700nm、長さ10μm程度の光応答性フレキシブルナノカンチレバーの作製に成功した。 また、このフレキシブルカンチレバーを用いて、チューブ状のゲルを作成すると、光照射によりぜんどう運動するアクチュエーターが作成できることが判明した。現在までの所、これらのゲルは空気中の水分と反応して分解されてしまうが、ゲルの化学構造をアミド酸からエステルへと変化させることにより、安定性も向上することが判明した。
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