研究課題/領域番号 |
14350167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
和田 修 神戸大学, 工学部, 教授 (90335422)
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研究分担者 |
菅原 充 (株)富士通研究所, フォトノベルテクノロジ研究部, 部長(研究職)
喜多 隆 神戸大学, 工学部, 助教授 (10221186)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2003年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2002年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 量子ドット / 光スイッチ / 光アンプ / 偏光依存性 / 応答速度 / 吸収飽和 / SOA / フォトルミネッセンス / 量子ドット形状 / 光デバイス / コラムナドット |
研究概要 |
量子ドット材料で通常のバルク半導体にくらべて、量子閉じ込めによる光非線形応答の増強や、キャリア緩和・供給機構の高速化による高速化が期待され、将来の光通信には不可欠となる超高速光アンプや光スイッチとして期待されている。しかし、現状の量子ドットは理想的な形状ではなく基板上で扁平な形状を有しており、これが強い偏光依存性(通常TE)など光学特性を阻害しており、また、超高速性と高非線形性に与える影響等は全く理解されていない。 本研究において、独自の多層積層量子ドット<コラムナドット>によるドット形状制御を検討し、積層数の最適化によって等方的形状を実現することによって偏光無依存量子ドットが実現できることを明らかにした。さらにドット・キャップ層組成の変化により偏光を制御する可能性を検討し、InAs/GaAs量子ドットにおいてはキャップ層のIn組成を増加させるとアスペクト比が大きい、従来より等方的なドット形状を実現できる(TEM観察によっても示された)こと、それに対応して端面PL発光特性をTM偏光化できることを発見し、実用的光素子で重要な偏光無位存特性の実現可能性を明らかにした。 一方我々が従来から行なってきている研究によって、量子ドットにおける吸収飽和回復特性の高速化の効果が確認され光アンプでは1-3psの超高速がえられることが示された。さらに、ドット形状による位相緩和特性を測定することにより、ドット大径化による位相緩和の長寿命化(非線形性の増大が可能)が明らかになった。 これらを総合的に検討した結果、ドット形状の等方化、大径化によって、超高速性を保ったまま、高い非線形応答を持つ量子ドットが実現できることを初めて明かにすることができた。
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