研究課題/領域番号 |
14350175
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中島 康治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60125622)
|
研究分担者 |
佐藤 茂雄 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (10282013)
早川 吉弘 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20250847)
小野美 武 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70312676)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
キーワード | Inverse Function / 負性抵抗 / 最適化問題 / カオス / アクティブ人工ブレイン / 集積回路 / 遅延 / Inverse Delay |
研究概要 |
本研究テーマは、構成敵手法により脳の情報処理機能の獲得を目指して自励発振能力をも含むアクティブな基本特性を持ったシリコンニューロンによりマクロな場としての結合系、シリコンブレインを構成することを最終目的として行った。初めに基本モデルとして逆関数遅延モデルを開発した。連想記憶システムへの適用により記憶ベクトルのベイスンサイズを維持したまま記憶容量の増大が達成されることを見出した。モデルを非同期更新に基づく離散時間の逆関数遅延モデルをへ発展させ、最適化問題への適用を行い、正解率100%と高速数値計算の高い性能を得た。これに基づいて100都市を越える巡回セールスマン問題その他の大規模計算を実行した。また連続時間の逆関数遅延モデルについて、最適化問題の正解率100%の解探査性能のパラメータ依存性を解析し、「Inverse Function Delayedモデルによる組み合わせ最適化問題正解率のパラメータ依存性」と題して論文をまとめた。時系列情報の記憶に関しても逆関数遅延モデルを用いたネットワークの構成について解析し、これまで不可能であった連続時間モデルにおいて、離散時間モデルと同等の性能を達成可能であることを示した。これら関連論文を3件まとめた。集積化によるハードウェアについてはアナログ回路のシステムとFPGAによるディジタルシステムの両者を検討した。ディジタルシステムでは実時間学習のためのニューラルネットワークを構成し、逆関数遅延モデルへと発展させ小規模システムの動作を確認した。さらに逆関数遅延モデルのバースト発火への拡張とそめ応用について検討を行い、数値計算上非常に高い性能を得るとともに、これについてアナログ系システムの集積回路を製作し、システム構成ブロックの動作を確認した。これらに関連して国際会議における発表を4件行った。これらのハードウェアの測定結果を集積しており、論文投稿を準備中である。 得られた結果により、NP完全問題を含む大規模な最適値問題が正解率100%で実用時間内に解が得られることや高性能の連想記憶システムの構築が実証された。さらに、ハードウェアによるチップ上での動作確認によりアクティブ人工ブレイン構成の第一段階をクリアーできたと考えている。今後さらに高性能大規模なシステムへと発展させ、各種の知的処理を可能とするべく検討中であり、継続した研究開発を進める予定である。
|