研究課題/領域番号 |
14350222
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
堀中 博道 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60137239)
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研究分担者 |
松中 敏行 アロカ株式会社, TP技術部, 技術顧問(研究職)
和田 健司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40240543)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 光断層画像 / 生体組織 / 近赤外線 / 超音波速度 / 医療診断 / 光散乱 / 超音波パルス / 悪性腫瘍 |
研究概要 |
光照射による超音波パルスの速度変化を検出することで、従来の光診断機では不可能であった生体深部の光吸収領域を測定可能な医療診断装置実現のための研究を行った。 (1)生体組織内の吸収分布の測定 超音波トランスデューサー(5MHz)を走査し、超音波パルスエコーの到達時間と光照射による時間変化を2次元的に測定し、画像化する装置を試作した。光源として生体の吸収の少ない波長の半導体レーザーを用いた。犬の胃の内部に黒インキを入れた小型容器を入れたものを試料として測定したところ、超音波速度変化の領域は光吸収領域を表していることを示した。 (2)空間分解能の改善 空間分解能を向上させるために、20MHzのトランスデューサーを用いた。まず、ラマンナス回折によって水中における超音波の形状を測定した。生体擬似試料を作製し、表面から特定の深さにおける光照射による温度変化のプロフィールを測定した。その結果、装置の空間分解能が改善されていることが確認された。 空間分解能は、超音波の幅だけでなく、吸収体の境界における熱拡散によって支配されている。そこでパルス光による熱拡散の影響の抑制を試みた。波長可変パルスレーザーを用いて疑似試料を照射し、抑制効果を確認した。 (3)高速データー収集 光照射による超音波速度変化を高速で測定するために、アレイトランスデューサーの適用を検討した。超音波診断装置の実機に半導体レーザーの光源と信号処理回路を付加した。この装置によって、30mmx40mmの領域でアレイトランスデューサーによって詳細な断層画像(横345ライン、縦1570サンプル)を7フレーム/秒で得ることができた。得られた速度変化画像は、動物組織内の吸収領域を詳細に示していた。しかし、実用装置とするには、データを高速で処理し、超音波速度変化をリアルタイムで画像表示する専用信号回路とソフトウェアーの開発が必要である。
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