配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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研究概要 |
平成14〜16年度の科学研究費・基盤研究B(一般)においては,複合応力下の鉄筋コンクリート及び鋼部材の動的履歴特性と非線形動的解析に関する研究を行った。本研究では初期軸力,帯鉄筋間隔,曲げとねじりの載荷比率などをパラメータとした合計20体の実験結果から,以下のような知見を得た. 復元力特性に関しては, (1)複合荷重時の履歴復元力特性は,卓越する荷重側では単一荷重状態と比較してほとんど変化はない.卓越しない荷重側では,初期剛性が低減する. (2)帯鉄筋間隔が骨格曲線に与える影響は,曲げ荷重卓越型では小さく,ねじり荷重卓越型の方が大きい. (3)エネルギー吸収量は,ねじり卓越型では帯鉄筋間隔に拘わらず複合時の方が大きくなるが、曲げ卓越型では帯鉄筋の間隔が広いと、複合時の方が小さくなる. また、曲げとねじりの相関曲線に関しては, (1)初期軸圧縮力が存在するとひび割れ,降伏,終局とも,大きな相関曲線を描く.これは,軸圧縮力の作用によって主鉄筋およびコンクリートに圧縮ひずみが生じ,このことが複合荷重載荷時に生じる引張ひずみの抑制につながり,抵抗力が上がるためと考えられる. (2)降伏までは,帯鉄筋間隔は相関曲線にほとんど影響を及ぼさない. (3)終局時では,帯鉄筋間隔の影響が明瞭に見られ,帯鉄筋間隔30mmの方がねじり耐力が大きい.これは,降伏以前では,主としてコンクリートと主鉄筋が荷重に抵抗するため,帯鉄筋の存在が影響せず,降伏以降では,主鉄筋と帯鉄筋とで各荷重に抵抗するためと考えられる.
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