研究課題/領域番号 |
14350297
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
時松 孝次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50134846)
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研究分担者 |
木村 祥裕 長崎大学, 工学部, 助教授 (60280997)
浅香 美治 清水建設株式会社, 技術研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2002年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 地震 / 杭 / 相互作用 / 液状化 / 振動台実験 / 地盤反力 / 基礎 / 地盤変位 |
研究概要 |
本研究では、大型振動台実験ならびに遠心振動実験により、非液状化および液状化地盤と構造物との動的相互作用を把握するとともに、杭の水平地盤反力発生メカニズムを明らかにし、さらに、数値解析から液状化地盤中の杭の曲げ座屈応力度について検討し、これらの結果に基づいて、地盤と構造物との非線形動的相互作用を考慮して、杭基礎の終局耐力と変形性能評価の可能性について検討したものである。得られた主な結論は以下の通りである。 (1)非液状化地盤での杭の水平地盤反力は前面側の圧縮地盤で土圧が上昇することで発生し、杭間隔が狭い群杭では後方杭ほど地盤反力が小さくなる。液状化地盤での杭の水平地盤反力は、杭と地盤の相対変形で引っ張りとなった側で間隙水圧が減少し、土圧が低下することで発生し、杭間隔が狭い群杭でも、後方杭において地盤反力が小さくなる現象は認められない。(2)液状化地盤において鉛直荷重を受ける鋼管杭の曲げ座屈応力度は、地盤の水平変形拘束を考慮した一般化細長比をもちいることで、通常の圧縮材と同様に評価できる。(3)構造物固有周期が地盤の固有周期より短い場合は地盤変位と慣性力が同位相のため、両者が同時に大きくなるときに杭応力(モーメント、せん断力、軸力変動)の最大値が発生するのに対し、構造物固有周期が地盤の固有周斯より長い場合は、両者が同位相でないため、地盤変位と慣性力の両方が同時に大きくない条件で、杭応力の最大値が発生する傾向がある。(4)非液状化地盤では構造物の慣性力に表層地盤が抵抗するため、軸力変動は基礎を中心とする転倒モーメントで評価できるが、液状化地盤では、表層地盤が抵抗できないため、軸力を支配するモーメント中心が地盤深部に移動して、軸力変動を増加させる傾向がある。(5)基礎根入れ部に働く地震時土圧、杭の水平地盤反力モデルを組み込んだ応答変位法により、地盤固有周期が構造物固有周期より長い場合は地盤変位と構造物慣性力を同時に作用させることで、短い場合は一方ずつ作用させて求めた応力を二乗和平方根で重ね合わせることで実験から得られた曲げモーメント、せん断力、軸力変動を良く再現できる。
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