研究課題/領域番号 |
14350307
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
畑中 宗憲 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60333019)
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研究分担者 |
内田 明彦 (株)竹中工務店, 技術研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2003年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 砂地盤 / 埋立地盤 / 静止土圧係数 / 原位置地盤凍結サンプリング / 不撹乱試料 / 液状化強度 / 締固め工法 / 原位置試験 / 礫地盤 / 静止士圧係数 |
研究概要 |
本研究は構造物の基礎設計にとって重要な地盤の強度や変形特性の評価に不可欠な地盤の原位置の応力状態を明らかにしようとしたものである。具体的には、測定する方法がほとんどない砂質や礫質地盤の原位置での水平方向応力を測定できる装置の開発が目的である。研究者達が既に開発した高品質の不撹乱試料を採取できる原位置地盤凍結サンプリング法により不撹乱試料を採取した後にできる凍結孔の中に開発した測定器を挿入し、凍結した地盤が融解するのを待つ。地盤が完全に融解したときに、挿入した測定器の外周に設置した土圧計で計測される圧力が原地盤の水平方向土圧である。 測定器は120°の円弧状の3枚の金属板からなる。凍結孔に設置された後、地上より空気圧でこれら3枚の円弧状の金属板は開き、凍結孔に固定される。土圧計は地盤の温度変化及び地盤中の水圧の影響を補償できるようになっている。実験は東京湾に位置する埋立砂地盤において実施した。まず、開発した装置を未改良地盤について予備実験を実施した。その後、装置の問題点を改良して、SCP工法により締固めた埋立砂地盤で本実験として実施した。その結果、本装置により、締固めた埋立地盤のKo値として0.41-0.98の値を得た。測定値のバラツキは地盤のバラツキによるものと考えられる。この測定値は、研究者達が提案しているKo値を半理論的に推定できる「Vs等価法」を用いて、原位置地盤凍結サンプリング法で採取した不撹乱試料について求めた値(0.92-1.06)とほぼ対応している。独立した2つの方法で得られたKo値がほぼ対応したことは本研究で開発した原位置測定方法が有用であることを示唆しているものと考えられる。なお、締固め前の埋立地盤について、不撹乱試料を用いて、排水三軸試験で求めた内部摩擦角により、実務で使われているヤーキの式で推定したKo値(0.38)に比べて、締固めた地盤のKo値が大きく増大したことも明らかになった。締固めにより、地盤の水平方向応力の増大が測定されたのは本研究がはじめてである。
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