研究課題/領域番号 |
14350337
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
榎本 正人 茨城大学, 工学部, 教授 (70241742)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 鉄合金 / 拡散 / TTT-曲線 / フェライト変態 / ベイナイト / ソリュートドラッグ |
研究概要 |
前年度までに、Fe-C-Mo、およびFe-C-Ni合金の変態挙動、炭化物析出挙動を調べ、不完全変態やベイ形成のメカニズムをソリュートドラッグ効果の観点から検討してきた。また、ソリュートドラッグ効果を取り入れたフェライトの拡散律速成長のシミュレーションモデルを作成し、置換型合金元素の及ぼす影響を詳細に検討した。 磁場中のFe-C-Mo合金の変態では、ベイが短時間、高温側にずれるという結論に達した。これは強磁場をかけることにより、フェライト変態の駆動力が増し、ベイ以下の変態が促進されるためと考えられる。ベイ以上の温度では、Mo_2Cなどの炭化物析出が起こるため、磁場による促進効果がベイ以下より小さいと見られる。 これと並行して、最終年度として、α/γ界面における炭素と合金元素の化学平衡を文献中のデータを網羅して検討した。パラ平衡や局所平衡を識別する手段として、オーステナイト中の合金元素の拡散スパイクの幅が用いられる。これまでのデータを詳細に分析した結果、オーステナイト中の拡散スパイクの幅が格子面間隔より小さくても合金元素の分配が起こっていることが明らかになった。このことは、フェライトの成長や合金元素の分配にα/γ界面に沿っての拡散、あるいはフェライト中の拡散などを考慮する必要があることを示しており、オーステナイト分解に対する合金元素の効果に関するワークショップ(2004年12月,ストックホルム)で今後の検討課題となった。
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