配分額 *注記 |
14,800千円 (直接経費: 14,800千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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研究概要 |
NeFeB系磁石材料はNd_2Fe_<14>Bを磁石相とする高保持力を有する材料であるが、耐食性および残留磁化の時間劣化など解決すべき課題も多い.そこで、まず耐食性を賦与することを目的としてZn蒸気雰囲気で処理(Zn収着処理)したところ、耐食性が飛躍的に上昇し,材料磁化の時間劣化も抑制でき,しかも再磁化により初期値に回復するなどの目覚しい効果があった。本研究課題では主にSEMとTEMによるナノ構造解析を行い、耐食性向上と磁気特性改善の機構を検討した。その結果、次のような事が明らかになった。 1,Zn収着処理により、磁石粉末表面およびNd_2Fe_<14>B結晶粒界にFe_<11>Zn_<40>,やNdZn_5相の形成される。 2,Zn収着処理を施していないHDDR-NdFeB試料では腐食により磁石粉末表面およびNd_2Fe_<14>B結晶粒界にh-Nd_2O_3とともにα-Feが生成する。 3,Zn収着処理を施していないHDDR-NdFeB試料で磁気特性が経時変化により劣化した後に再着磁で初期値に戻らないのはこのα-Feの生成に起因する。 4,Zn収着処理を施したHDDR-NdFeB試料(Zn/HDDR-NdFeB)では腐食によりZnOやh-Nd_2O_3は生成するが、α-Feはほとんど生成しない。 5,Zn/HDDR-NdFeB試料ではα-Feが残留していないので、再着磁により時残留磁化の強さはほとんど初期値に近い数値にまで回復する。 6,以上のことから、Zn収着処理がHDDR-NdFeBボンド磁石に対して、耐食性と磁気特性向上に大きな効果があることを明らかにし、それらの特性向上の機構を解明した。
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