研究課題/領域番号 |
14350344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
依田 真一 (依田 眞一) 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, (NASDA)・宇宙科学本部・宇宙環境利用科学研究系, 教授 (00344276)
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研究分担者 |
PARADIS Paul?Francois 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(NASDA), 宇宙科学研究本部・ISS科学プロジェクト室, 招聘研究員 (10344277)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
2003年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2002年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 無容器プロセッシング / 静電浮遊法 / 高融点金属 / 密度 / 定圧比熱 / 表面張力 / 粘性係数 / 過冷却 |
研究概要 |
本研究は、耐火金属等の液体状態の熱物性値(密度、熱膨張率、比熱、表面張力及び粘性係数)を静電浮遊法による無容器プロセッシングで計測するものである。研究対象とする耐火金属は2,000℃以上の融点を持ちかつ液体状態では化学的活性に富むため、坩堝を用いた従来の測定法では測定が困難である上、不純物の混入が避けられないことからデータの信頼性が低い。無容器プロセッシングを用いればこれらの問題が解決される上、融点以下の過冷却状態の物性値も測定することが可能となる。無容器プロセッシングを具現化する方法としては、他にガス・音波・磁場・電磁等がある。本研究で採用する静電浮遊法は技術的に最も困難であるが、浮遊によって試料に与えられる擾乱が最も少なく物性測定に最適な方法である。 本研究では、これまでに開発していた静電浮遊炉に回転制御機構を付加し、浮遊試料の回転を制御することによりより高精度に熱物性値を測定することを可能にした。ハフニウム(融点2504K)、ロジウム(融点2336K)、ルテニウム(融点2607K)の上述のすべての熱物性値の計測に、タンタル(融点3290K)およびレニウム(融点3453K)については密度の計測に成功した。また、これまでに計測したチタン、ジルコニウム、ニオブ及びハフニウムのデータと剛体球モデルによる理論計算とを比較したところ結果は良く一致した。これは、採用したモデルの妥当性と測定データの信頼性の高さを示すものと理解される。これに加えて、加圧雰囲気下で酸化物(チタン酸バリウムおよびビスマス鉄酸化物)の浮遊溶融および融体の密度計測にも成功し、無容器プロセッシングの適用範囲の拡大に見通しを得た。
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