研究課題/領域番号 |
14350383
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
尾形 幸生 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (30152375)
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研究分担者 |
作花 哲夫 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)
ハム ディディエ 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (50324702)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 多孔質シリコン / 光励起 / レーザー / 電析 / 置換めっき / 金属パターニング / パターニング |
研究概要 |
金属イオンを含む溶液にp型シリコンを浸漬し、適当な陰分極条件下で光照射することにより照射部位にのみ位置選択的に金属が析出することを確認した。さらに、光走査することにより、フォトリソグラフィーなどの技術を使用せずとも金属パターンをシリコン上に描くことが可能であることを示した。この際、多孔質表面を使うと、励起キャリアの移動が抑えられるために、平滑シリコン表面に比べて解像度が向上した。5μmビーム径のレーザー光を用いて、15μm程度の析出金属のスポット径が得られた。 浸漬時に置換めっきが起こると全面に金属析出が起こってしまい、金属パターニングを妨げる。単純塩の酸性溶液を用いる場合、卑金属系では置換めっきが起こらず、パターニングが可能であることを、ニッケル、鉄、および亜鉛の系で確認した。ただし、浴組成によっては、例えば、フッ化アンモニウムを含む塩基性ニッケル塩溶液、置換めっきが起こった。一方、パターニングには適さない貴金属系でも、錯体形成により酸化還元電位を制御することで置換めっきを防ぐことができ、パターニングが可能となることを銅・塩化物系を用いて実証した。置換めっき挙動研究の過程において、シリコンの開路電位の振動現象を発見した。 一方、n型シリコンにおいても光アシスト銅パターニングが可能であった。適当な陽分極条件の下でn型シリコン上に光照射を行うことによって多孔質シリコンパターンを形成し、その後、銅置換めっきを行うことにより多孔質部にのみ金属を析出させることで、銅パターンを描くことを実現した。ここでは、シリコン表面と多孔質シリコンの還元能力の違いを利用する。しかし、P型シリコンを用いる場合に比べて制約が多く、置換めっきが可能な貴金属析出に限られ、さらに、適当なフッ酸濃度や光照射条件の選択が必須となる。
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