配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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研究概要 |
【研究目的】富山県では多量のエミッションを発生させている事業所に対して,エミッションの削減を目指した提言を行うための事業を進めている。本研究では,富山県内の事業所のエミッションの健全な削減,未利用資源の有効利用を最終目的に,種々の環境ソリューションの開発,提案を行うことを目指して検討を行った。 【研究成果】(1)富山県内のエミッション削減へ向けた提案:研究代表者らが中心となってNPO法人エコテクノロジー研究会を発足させ,平成15年9月に法人登録の認証を受けた。このNPO法人が富山県生活環境部環境政策課の委託を受け,県内企業の廃棄物削減の助言事業をスタートさせた。企業からのヒアリング,実地調査,講習会および新規技術開発を通した技術指導により,いくつかの廃棄物について循環利用への目処を見いだすことができた。(2)環境負荷を低減できる機能性材料:現在大型プラズマディスプレイに大量に使われているハンダガラスは,鉛が含有しており,RoHS指令により代替材料の開発が急がれている。そこでビスマスを用いた新規ハンダガラス開発に関する基礎的知見を得た。(3)各種廃棄物の循環利用技術の提案:建設廃棄物として年間100万トン発生しており,そのリサイクル率に対して数値目標が設定されているセッコウボードについて,その砂漠土壌改良への応用の可能性について検討した。結果,石膏中の結晶水が脱水・吸水することによる水収支の関与が示唆された。 【今後の展望】エコテクノロジー研究会による富山県内事業所の廃棄物削減の技術指導は平成17年度以降も継続して実施されることが決まった。本研究を通して新たな産官学ネットワークを開拓したことにより,富山県内の産業エミッションの循環利用への道を切り開くことができたと言える。また,セッコウボードのリサイクルについては,研究分担者が環境省廃棄物処理等科学研究費補助金の補助のもと大型プロジェクトへの展開をスタートさせており,より踏み込んだ研究の進展が期待される。
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