配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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研究概要 |
1.繊維状ファージを用いた新規な蛋白質間相互作用測定系split Fv (spFv)システムの確立 ファージに二種類の蛋白質の片方のみを提示し,片方を分泌型蛋白質として産生させ両者の間の相互作用を測定することができる新規蛋白質間相互作用測定系split Fv (spFv)システムを構築した.これを各種の抗体可変領域VH/VL間の相互作用測定に応用したところ,モデル系で抗原添加に伴う相互作用変化を測定できた(オープンサンドイッチ法,OS法).さらにこのシステムでは二つのドメインVH, VL両者を同時に提示して抗原でパニングすることも可能であり,実際にフレームワーク領域のライブラリを作製し,これまで不明であった抗原結合能とVH/VL相互作用の強弱との関係,およびVH/VL間の相互作用を決定づける残基を明らかにした。 2.低分子の非競合的免疫測定法としてのOS法の確立 上記のSpFvシステムを用いて,各種低分子(ビスフェノールA,11-デオキシコルチゾール,ホスホチロシン,ジベレリンA24,オステオカルシンペプチド等)に対する抗体遺伝子クローニングと,OS法による非競争的免疫測定に成功した。いずれの抗原検出においても従来の競合法に比べ,高い検出感度と広い測定濃度域を得ることができた。また得られた遺伝子を用いてVHとアルカリフォスファターゼとの融合蛋白質,およびMBP-VL融合蛋白質等の精製蛋白質を作製し,これらを用いて実用的な測定系を組むことができた。 3.真核細胞を用いた抗原特異的抗体発現細胞選択系の開発 抗原を認識して活性化し,増殖信号を伝達できる細胞表面キメラ受容体を発現させたIL-3依存性細胞株を用いて,抗原特異的な抗体断片を選択し,かつ細胞にCre recombinaseを発現させることで培養上清に糖鎖修飾scFvを分泌できるシステム(ASAPシステム)を構築した。
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