研究課題/領域番号 |
14350444
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
千葉 光一 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 副部門長 (20281066)
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研究分担者 |
藤森 英治 名古屋大学, 工学部, 助手 (30291412)
伊藤 彰英 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60273265)
稲垣 和三 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (50356490)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | 人為起源元素 / 都市圏 / 多元素相関解析 / 誘導結合プラズマ質量分析法 / 誘導結合プラズマ発光分析法 / 大気浮遊粒子 / 濃縮係数 |
研究概要 |
名古屋大学工学部7号館屋上に、本科学研究費で購入した二種類の大気中浮遊粒子状物質(ハイボリュームサンプラーと分級捕集可能なローボリュームサンプラー)を適用し、粒径別に浮遊粒子試料を採取した。捕集した粒子状物質は、硝酸/フッ化水素酸/過塩素酸を用いる酸分解法及びマイクロ波加熱酸分解法を検討し、ICP-AES及びICP-MSにより全元素定量と粒子径別の多元素定量を行った。 ハイボリュームエアサンプラーは粒径0.3〜10μmの粒子が捕集でき、毎日10時間の捕集を行って浮遊粒子状物質の多元素濃度モニタリングを実施した。2003年10月における自然起源元素の代表と考えられるAlと人為起源元素の代表と考えられるPbに着目して大気中濃度の変動と降水量、捕集量との関連に関して検討した。降水量が高いときには粒子捕集量が少ない傾向があり、AlとPbの濃度分布は何れも捕集量が多いほど高濃度を示す傾向が見られた。ロウボリュームエアサンプラーによる粒径別捕集の結果から、Alは粒径10μm以上の比較的大きな粒子中に存在するのに対し、Pbは粒子径1μm以下の小さな粒子中に多く分布していた.したがって、Pbは煤煙や排気ガスなどの人為起源粒子に多く含まれており、Alは土壌粒子などの自然起源粒子に多く含まれていると考えられる。 上記のように、元素濃度分布だけでは粒子中の元素の変動を明らかにすることは困難なため、現在、濃縮係数による解析およびPbとSbの同位体比の計測を行い、人為汚染元素の挙動や起源について考察している。
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