研究課題/領域番号 |
14350471
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤澤 清史 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教授 (10251670)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 遷移金属錯体 / 酸素錯体 / 分光解析 / 電子構造 / 反応機構 / モデル錯体 / 水酸化反応 / 均一系触媒反応 / 均一触媒反応 |
研究概要 |
本研究では、今までの研究をさらに発展させるとともに、配位子を新しく合成し、新規な不安定中間体としての酸素錯体を単離・合成し、その精巧な電子構造を解明することを目的としている。さらに金属タンパク質における酸素の活性化機構に関する統一的理解を目指し、多くの生体類似合成モデル錯体の合成・解析を行う。申請者はヒドロトリス(ピラゾリル)ボレートを配位子として主に銅-酸素錯体の合成、詳細な分光学的解析をスタンフォード大学ソロモン研究室と共同で行ってきた。以下に得られた成果を簡単に述べる。 1.不安定酸素活性種を得るためにかさ高いピラゾールを用いて、N2型、N3型配位子を新規に合成し、その配位子の錯体の構造・性質に与える影響を詳細に検討した。 2.単核の酸素錯体を選択的に得るために、金属側にさらにかさ高い置換基を導入し、得られた酸素錯体の構造と性質を詳細に検討した。 3.銅-硫黄結合と銅-酸素結合の違いを同じ配位モードを持つ錯体の比較により詳細に検討した。 4.αケト酸を補因子とする酵素反応機構の解明を行った。なぜ、生物はアミノ酸残基のカルボン酸ではなく、わざわざαケト酸を用いなければならないかの新しい知見を得た。 5.鉄(III)アルキルパーオキソ錯体の電子構造を解明した。これから、酸素-酸素結合の開裂による反応性活性種を経て反応が進行することを明らかにした。 6.マンガン錯体を用いたオレフィン類の重合反応を検討した。 7.フェノール類の酸化重合の反応機構について検討した。 8.銅(I)ジアゼン錯体の電子構造も併せて検討した。 以上のように、不安定酸素活性種に関して多くの成果を得ることができた。
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