配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,安価なPCクラスター並列計算環境におけるCFD,特にRANS法のコーディング技術の開発である.以前盛んに行われた計算コードのベクトル化の場合と異なり,並列計算の高効率化はコンパイラーオプションの発達だけでは達成できない.本研究ではRANS法およびその高度利用法,すなわち動的シミュレーションとRANS法応用船型自動最適化までを視野に入れた,コーディング技術の開発を目指した.研究の最終段階では64CPUクラスター環境においてもスケーラブル(scalable)であり,LINUX環境のメッセージ・パッシング・インターフェース(MPI)プロトコル対応の高効率コーディング技術を開発した. 過去4年の研究期間を終了するに至り,要約すると以下の成果を得た:(1)「64CPU-PCクラスターシステムの構築」本研究課題を遂行する準備として,2GBPS高速ネットーワークで結合した64CPU-PCクラスターシステムと,LINUX環境で稼動するMPIプロトコル対応の並列計算環境を構築した(2)「MPIプロトコル対応非定常マルチブロックRANS法のコーディング技術の開発」ここでは,領域分割法を基礎とした並列計算処理技術のさらなる高効率化を目指し,最終的には米国アルゴン国立研究所で開発されている並列計算対応・高効率楕円型偏微分方程式ソルバーの導入を完了し,これをより高度に利用したMPIグループコミュニケーターを用いた多重RANS法実行アルゴリズムの確立と,その非勾配法型非線形計画法との結合による高効率船型最適化への応用を達成した(3)「最終的評価およびドキュメンテーション」本研究プロジェクト4年間の総括として,システムおよび並列計算コード群の最終的評価と報告書・論文の作成を進め,現在までに国内学会や国際会議,さらに国際学術誌で発表するための10数編の論文を完成することができた.実際にはさらに多くの発表すべき成果を得ているため,ドキュメンテーションは今後も継続的する方針である.以上の成果をもって,本年度ならびに4年間の本研究プロジェクトの所期目的は全て達成できたと考える.
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