研究分担者 |
高橋 弘 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90188045)
五十嵐 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90301944)
緒方 雄二 (独)産業技術総合研究所, 主任研究員
加藤 昌治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10250474)
川崎 了 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00304022)
|
研究概要 |
発破における起砕物の粒度分布を予測・評価する方法を開発するとともに,粒度分布を制御する方法について検討を加えた。本研究で得られた成果をまとめると以下のようである。 1)岩石の微視的強度の不均一性を考慮して,ホプキソン効果実験の破壊プロセス解析を行い,不均一性に起因した破壊プロセスから,破壊の時間効果が合理的に説明されることを明らかにした。これにより,開発した破壊プロセス解析法の有用性が確認された。 2)一自由面破砕の破壊プロセス解析を行い,加圧速度と破壊形態の関係を明らかにするとともに動的破壊形態から準静的破壊形態への遷移条件を明らかにした。 3)上述の破壊プロセス解析法に亀裂ネットワーク抽出と亀裂ネットワークに対しての亀裂内ガス流動解析の機能を付加した新たな結合解析法を開発した。また,開発した方法により解析された亀裂内ガス流速は実験値とほぼ一致することを示した。 4)破壊プロセス解析法をベンチ発破に適用し,ベンチ発破における岩盤の破壊プロセスを解析するとともに,解析された破壊形態から起砕物の粒度分布を評価する方法を開発した。そして,解析された粒度分布は実測された粒度分布の傾向をよく表現すること,最小抵抗線長・孔間隔・火薬原単位などの発破設計値が粒度分布に及ぼす影響に関する経験的事実もよく説明できることを確認した。これらの結果,提案する方法により,発破設計値から粒度分布を予測することが可能となった。 5)亀裂内平均ガス流動と応力波の相互作用を分析し,粒度分布制御のための最適起爆秒時差の存在を証明するとともにその値の理論的予測法を提案した。
|