研究課題/領域番号 |
14350536
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
菅原 勝彦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60109668)
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研究分担者 |
小池 克明 熊本大学, 工学部, 助教授 (80205294)
尾原 祐三 熊本大学, 工学部, 教授 (50135315)
大谷 順 熊本大学, 工学部, 教授 (30203821)
佐藤 晃 熊本大学, 工学部, 助手 (40305008)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2003年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2002年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 地中輸送拡散 / 汚染物質 / 可視化 / X線CT / トレーサー / トレーサーX線CT法 / 造影剤 / トレーサー実験 |
研究概要 |
本研究は、汚染物質等の地中輸送拡散現象の解明を目的とする基盤研究である。具体的には、現有の空間分解能に優れた産業用X線CTスキャナーを駆使し、かつこれまでに蓄積したX線CT技術のノウハウを用いて、輸送拡散現象の鮮鋭可視化を追求した。とくに鮮鋭可視化に必要な要素技術の開発とその応用に焦点を絞って基礎的研究を展開し、当初の見込みを上回る成果を挙げた。 本年度の研究:当初の計画通りに、4つの研究課題、すなわち、1)X線CTによる岩石中輸送拡散の可視化と拡散特性評価(分担:佐藤晃)、2)X線CTによる土壌中輸送拡散の可視化と拡散特性評価(分担:大谷順)、3)地盤材料における溶質拡散係数の空隙率依存特性の解明(分担:小池克明)、4)地中輸送拡散の不均質性・異方性分析と有限要素法解析(分担:尾原祐三)を実施した。 研究成果:主な研究成果はつぎのようである。 1)世界に先駆け、岩石中、並びに土壌中の輸送拡散現象を鮮鋭可視化するトレーサーX線CT法、並びにこれに基づく速度構造解析理論を確立した。すなわち、動粘度が溶質濃度に依存しない造影剤を用いて輸送拡散場の鮮鋭可視化を可能にするとともに、その画像データを用いて速度構造を解析する理論を確立した。 2)トレーサーX線CT法による輸送拡散場の鮮鋭可視化と速度構造解析に必要な基本的実験手法、並びに画像処理法を開発し、分散長など輸送拡散に係わるすべての物理定数の実験的評価手法を確立した。 3)X線CT画像データから空隙の空間分布特性値を評価するために、クリッキング法の適応性を明らかにするとともに、飽和状態の多孔質砂岩、並びに空隙率10〜60%の多孔質人工材料にトレーサーX線CT法を適用して、岩石内輸送拡散の構造依存性を分析し、今後の輸送拡散現象の研究に有用な資料を提供した。 4)材料の不均質性、異方性を考慮できる2次元輸送拡散有限要素法解析プログラムを開発し、数値実験によりトレーサーX線CT法の有効性を確認するとともに、トレーサーX線CT法に基づく速度構造解析の誤差評価に必要な基礎的資料を提供した。
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