研究課題/領域番号 |
14360034
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
三浦 幹彦 信州大学, 繊維学部, 教授 (60135168)
|
研究分担者 |
森川 英明 信州大学, 繊維学部, 助教授 (10230103)
西岡 孝彦 信州大学, 繊維学部, 助教授 (10164542)
高橋 進 長野大学, 産業社会学部, 教授 (80249200)
清水 重人 (財)大日本蚕糸会, 蚕糸科学研究所, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
|
キーワード | 蚕糸 / 技術継承 / デジタル情報 / 結城紬 / モーションキャプチャー / サイバーグローブ / 製織作業 / 統計的解析 / 蚕糸技術 / 機織り / 糸紡ぎ / モーションキャプチャシステム / 主成分分析 / 技術習得ソフトウェア / 糸つむぎ / モーションキャプチャーシステム / 技術習得ソフトウエアー / 蚕糸伝統技術 / 伝統技術の保存 / 技術の継承 / 足踏み式座繰器 / 3DCG / 動作解析 |
研究概要 |
蚕糸技術継承システムの確立を目標に、最初に、岡谷蚕糸博物館および茨城県工業技術センター繊維工業指導所において蚕糸伝統技術の指導者の作業動作を測定した。特に、重要無形文化財の指定を受けている結城紬製作過程に焦点をあてた。原料である紬糸製作および機織過程において、経験年数の異なる技術者の作業動作をデジタル情報として収集し蓄積するために、モーションキャプチャーシステムおよびサイバーグローブを用いて三次元測定した。機織過程では作業者の身体および織機にマーカーを取り付け測定し、紬糸製作では作業者にサイバーグローブをつけてもらい測定を行った。この際、サイバーグローブの動きを三次元位置データとして抽出するソフトウエアを開発した。こうして得られた三次元の技術作業データを解析するために、紬製作過程の統計処理と作業動作の三次元グラフィックス表示が可能な独自のソフトウエアを開発した。このソフトウエアを用いて作業動作データの解析を行った。 その結果、熟練作業者と初心者との作業動作の違いを明らかにすることができた。製織動作では、熟練者と初心者との間で、上半身特に腕の動作と足の動きとの相関に大きな違が生じた。熟練者が上半身と下半身を独立に動かしながら製織作業を行っているのに対し、初心者は上半身の動きに足が引きずられてしまう現象が生じていた。また、紬糸製作では、指の動作に熟練者と初心者の違いが大きく現れ、技術習得に対する重要な指針が得られた。さらに、蚕糸技術習得に対するノウハウの定式化に関する知見を得ることができた。これらのノウハウを含む蚕糸技術継承のためのソフトウエアを開発することにより、それを伝統的な蚕糸技術継承に利用できると思われた。
|