研究課題/領域番号 |
14360040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 彰 (渡辺 彰) 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (50231098)
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研究分担者 |
片山 新太 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 教授 (60185808)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 土壌有機窒素 / 腐植酸 / ヒューミン / ^<15>Nトレーサー / 窒素自然同位体比 / 化学肥料 / ^<15>N NMR / XPS / 窒素安定同位対比 / X線電子分光法 / 土壌バイオマス / ^<15>N-NMR / X線光電子分光法 |
研究概要 |
土壌中における有機Nの短期から長期にわたる量的動態、構造変遷過程の解明を目的とした。 1.有機化Nの初期(<2年)腐植化過程:^<15>N尿素から生成する各種土壌有機N画分の量・組成変化を730日間の培養実験により調べた。微生物バイオマスの各画分への混入量補正法を考案した。初生腐植酸Nおよび同ヒューミンNについて見かけの半減期0.6および3.8年を得た。いずれの画分もペプチド/アミドNが59-90%と卓越し、N組成に有意な経時変化は無く、芳香族複素環構造の生成に代表される腐植化の進行はほとんど起こらず、ヒューミンNと腐植酸Nの半減期の差は土壌粒子との強固な結合の有無によると結論された。 2.N自然同位体比(δ^<15>N)を利用した土壌有機Nの中期集積速度の推定:3圃場土壌に対し、化学肥料連用(6-15年)による全Nまたは有機態Nのδ^<15>Nの経時変化を利用して施肥N集積率や有機化Nの平均滞留年数が推定可能であることを明らかにした。同様の推定は腐植酸についても可能であり、トレーサー実験の結果と一致することを示した。 3.腐植酸Nの長期(<400年)構造変化:黒色度を生成後年数の指標として、土壌間の比較から腐植酸Nの長期構造変化を推定した。N組成解析へのXPSの適用を可能にし、^<15>N CPMAS NMRと併用した。全Nに占める芳香族N(3-19%)およびペプチド/アミドN(67-90%)の割合と黒色度との間に正および負の相関が存在すること、芳香族N含有率と芳香族C含有率が正の相関を示すこと、芳香族Nが他のN種より非加水分解率が高いこと等を明らかにした。反応熱分解GC/MSではN成分としてインドール、プロリン、トリアジンが検出されたのみであった。黒色度と^<14>C年代との関係に基づき、複素環Nの相対増加速度を0.03%total N y^<-1>、アミドNの相対減少速度を0.05%total N y^<-1>と推定した。
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