研究課題/領域番号 |
14360050
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
|
研究機関 | 芝浦工業大学 (2003) 東京大学 (2002) |
研究代表者 |
大森 俊雄 芝浦工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20011984)
|
研究分担者 |
野尻 秀昭 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (90272468)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2003年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
|
キーワード | Dimethyl Sulfide / Dibenzothiophene / 有機硫黄化合物 / 硫酸飢餓応答 / Dimethyl Sulfone / sigma54 / Dimethyl Slufide / Dimethyl Slufone |
研究概要 |
本年度は、Pseudomonas putida DS1株のdimethyl sulfide(DMS)代謝系ネットワークの解析を中心として研究を展開した。昨年度、DMS代謝産物であるdimethyl sulfone(DMSO_2)の代謝に必須な新規転写制御因子SfnR[Endoh et al.(2003)Microbiology,149,991-1000]の標的遺伝子を単離することに成功したので(第3のDMS代謝系オペロン)、まずはこの遺伝子とその周辺領域について詳細な解析を行った。この領域にはsfnAおよびsfnB遺伝子からなるオペロンと、sfnFおよびsfnG遺伝子からなるオペロンが互いに逆向きに約300-bpの間隔を置いて存在していた。相同配列を検索した結果、SfnAとSfnBは互いに30%程度の相同性しかないが、両方ともacy1-CoA脱水素酵素ファミリーに属しており、一方SfnFはNADH-dependent FMN reductaseと、SfnGはFMNH_2-dependent monooxygenaseと類縁性を示した。各sfn遺伝子の破壊および相補実験を行ったところ、DS1株のDMSO_2代謝にsfnG遺伝子が必須であることが明らかとなった。またノーザン解析およびレポータージーンassayを行った結果、sfnFGオペロンはSO_4^<2->の有無に関わらず、SfnRによって正に制御されることが明らかとなった。そこでsfnFGオペロン上流のSfnR結合部位を、gel mobility shift aasayとDNase I footprintingにより調べたところ、4つのSfnR結合部位が同定され、そのうちsfnF遺伝子に近接した2つがsfnFGオペロンの転写調節に機能していることが明らかになった。さらに、SfnR結合配列に部位特異的変異を導入することで、SfnR結合のための共通認識配列を示すことができた。今後、SfnGの酵素活性を測定するなど、sfn遺伝子の機能解析を行っていく。有機硫黄化合物の資化に関与するσ^<54>依存性の転写活性化因子について、その転写調節機構を詳細に研究したのは本研究が初めてである。一方、微生物学的手法によるDMS代謝系の進化適応については、昨年度に引き続きDMS、DMSO_2などDS1株が利用可能な基質と共に加えるDBTの最適量等について、選択圧を複数設定しながら馴養実験を行った。
|