研究課題
基盤研究(B)
弾性体モデル(時間補間・特性差分法)による大規模パイプラインにおける定常流および非定常流の統一的解析手法を確立するために、補間誤差特性を波動特性、差分格子、補間の関係、境界条件との関係において理論的に解明し、数値実験により検証した。そのために、無限領域での差分法・線形安定性解析を境界条件を組み入れた有限領域での安定性解析へと拡張した。有限領域・安定性解析では、多項式遷移行列を導入した数学理論を展開し、自由振動、定常振動の誤差特性(振幅減衰、位相誤差)が境界条件を満たす特性多項式の解から複素増幅因子として得られことを示した。さらに、多項式遷移行列を用いた内部境界での流量・エネルギーの連続条件から複雑なシステムの多項式遷移行列を容易に導くことが可能となり、システムの数値的安定性解析と誤差評価の厳密な方法を確立した。これにより、システム内の分合、分岐点、バルブなど境界条件の扱いを理論的かつシステム論的に解析でき、誤差特性が厳密に把握可能となった。補間誤差を非粘性解析で議論した結果、単一管路では、周波数の増大と伴に、単調に誤差が拡大することが定量的に評価できた。一方、分岐あるいは樹枝状システムでは、傾向的には単一管路と同様であるが、補間率と周波数との関係で誤差の単調性が失われることが判明した。粘性項・離散化誤差については、近似精度に依存して、1周期で評価した誤差特性は、高周波側のみならず低周波側でも過減衰により失われるモードが存在しうることが判明した。誤差特性はいづれも数値システムミュレーショにより正しく検証された。誤差を最大化して,全ての振動成分素早く減衰させる大規模パイプライン定常流解析手法の理論的根拠が明確となり、大規模パイプラインの定常流解析手法を高度化し、実務的レベルへ手法を改善することができた。
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