配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
この研究は,吊り下げ移動型トマト栽培施設における作業をロボットにより行う作業システムを確立することを目的としている。トマト生産作業には様々な作業があるが,これらのうち,本研究では,果実収穫,誘引,摘葉について検討した。吊り下げ移動型栽培施設では,トマトは栽培ベッドとともに施設内を移動する。このため,ロボットは定置式とした。 実験のために試作したロボットは,マニピュレータ,三次元視覚センサ,エンドエフェクタ,パソコン等で構成した。三次元視覚センサは,近赤外と赤色の2つの波長のレーザビームを重ね合わせて走査するものとした。そして三次元視覚センサの走査により,距離画像,近赤外受光電圧画像,赤色光受光電圧画像の3つの画像をコンピュータに入力した。各画像の画素数は50000画素である。これらの画像を処理することにより,果実,茎,葉,支柱等の位置を認識した。ミニトマト収穫,誘引,摘葉の基礎的実験を行った。ミニトマトは,萼を付けたまま収穫する必要がある。このため収穫用工ンドエフェクタは,半円状の部品で小果梗を引いて離層で離脱させて収穫する構造とした。実験の結果,このエンドエフェクタにより,ほとんどの果実は萼をつけたまま収穫できることを確認した。誘引作業には,プラスチック製の弾性リングで主茎を支柱に結束するエンドエフェクタを用いて行った。エンドエフェクタによってリングをC字型に拡張し,C字の内側に主茎と支柱が来るように位置決めし,拡張を止めることで弾性によって主茎と支柱を結束した。この方式で結束して誘引することが可能であった。摘葉は,フィンガで葉柄を把持した状態でエンドエフェクタを回転させることによって行い,葉柄を折ることで摘葉できることを確認した。
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