研究課題/領域番号 |
14370001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井上 芳郎 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20051584)
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研究分担者 |
池中 一裕 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00144527)
高山 千利 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60197217)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 髄鞘形成 / 稀突起膠細胞 / 視神経 / 視神経強膜篩状板部 / 無髄神経 / 星状膠細胞 / グリア細胞 / 細胞分化 |
研究概要 |
マウス視神経において神経節細胞からでた軸索は網膜の視神経線維層(ONL)、視神経乳頭部(OpP)など眼球内では髄鞘を持たず、眼球と視神経の境界部となる強膜篩状板部(LCS)を過ぎて視神経眼窩部.(OrP)に至って髄鞘が形成される。このような特徴は、細胞体から出て間もない軸索起始部の直後から髄鞘形成が始まる一般的な中枢神経系ニューロンとは大きな差異を示す。 平成14年度において、この原因は間脳側から分化移動してくる稀突起膠細胞がLCSに達する時期より早く星状膠細胞からなる特別の構築を持つLCSが形成完了することで、稀突起膠細胞の侵入を妨げ、その結果として髄鞘が形成されないことを明らかにした。平成15年度においてこれを比較解剖学的に検討するためにモルモット、家兎について光学顕微鏡学的に検討した。 その結果、眼窩部と形態が異なる星状膠細胞によるLCSが形成されるモルモットでは網膜内髄鞘の形成は認められず、LSCにおける星状膠細胞が特に変わった形態をとらない家兎では網膜内髄鞘がみられた。また、髄鞘形成に異常があるshiverer、myelin deficientなど稀突起膠細胞に異常がある神経奇形マウスにおいても正常と同様の星状膠細胞によるLCSの形成が見られ、網膜内髄鞘は存在しなかった。 髄鞘形成やランビール氏絞輪形成にかかる分子(galactosylceramide sulfotransferase及びC09)について、ランビール氏絞輪、旁絞輪部、近旁絞輪部および髄鞘固有部を対象に、発生工学的にそれらの遺伝子を壊したマウスについて検討した。これらの分子が髄鞘各部位の形成、維持、イオンチャネルの形成維持に重要な役割を果たしていると推定された。
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