研究課題/領域番号 |
14370005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内山 安男 阪大, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10049091)
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研究分担者 |
柴田 昌宏 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10343253)
和栗 聡 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30244908)
亀高 諭 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10303950)
大澤 良之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30273642)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | リソソーム / オートファジー / オートファゴソーム / カテプシンD / カテプシンB / TUNEL染色 / 海馬CA1錐体細胞 / 低酸素負荷 / オートファジ / ノックアウトマウス / インヒビター / 低酸素-脳虚血 |
研究概要 |
ノックアウトマウスを用いた検討:生後1週齢の野生型、カテプシンBおよびD欠損マウスを用いて低酸素負荷を行い海馬CA1錐体細胞の生存を調べた。その結果、カテプシンDを欠損したマウスのCA1錐体細胞は低酸素負荷しても、その80%は変化せず、虚血に耐性があることがわかった。カテプシンBを欠損するマウスのCA1錐体細胞は、障害を受けやすくなるが野生型マウスとの間で有意差はなかった。野生型マウスの死に方を検討した結果、低酸素負荷後3時間から6時間でカスパーゼ3の活性が上昇するが、24時間後には対照群と同様の値に復した。活性型のカスパーゼ3を認識する抗体で染色すると、一部の細胞のみ6時間、12時間、24時間後でTUNEL陽性細胞と一致したが、その多くはカスパーゼ3陰性であった。オートファゴソームの形成に必須なタンパク質としてLC3が知られているが、その抗体を作製し、負荷後3日までのオートファジー誘導の有無を検討した。その結果、死に行く細胞の細胞質にはLC3陽性のオートファゴソームが多数形成され、TUNEL陽性の細胞の多くは、オートファジーが誘導されていることがわかった。また、電顕的にもオートファゴソームを多数持つCA1錐体細胞が認められることがわかった。さらに、これらの細胞ではリソソームカテプシンDの免疫反応性が上昇することも明らかになった。すなわち、低酸素負荷によって、海馬CA1錐体細胞にオートファジが誘導され、その下流でリソソームカテプシンDが活性化される。これによって、何らかの細胞死につながる分子が活性化され、海馬CA1錐体細胞の死が誘導されるものと推測された。現在、この死に直接関与することが予想されるカテプシンDの基質を検索している。(結果を論文準備中)
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