研究課題/領域番号 |
14370017
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
岡村 康司 岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 教授 (80201987)
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研究分担者 |
海老原 達彦 産業技術総合研究所, 脳神経情報研究部門, 研究員 (00344119)
岩崎 広英 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (30342752)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | イオンチャネル / カルシウム / 電位依存性チャネル |
研究概要 |
ここ数年イオンチャネルの不完全長型分子の存在は、多くの例で報告され、ヒトの遺伝病においても報告されるなど、分子メカニズムの解明は単にチャネル分子の制御機構の理解にとどまらず、病態の理解に重要性と緊急性が増しつつあるが、その抑制のメカニズムには不明な点が多く残されてきた。不完全長型分子によるCaチャネル発現抑制の分子レベルでのメカニズムを探るため、哺乳類のCav1.2型CaチャネルについてN末端細胞質側及びドメインIを欠くcDNAを作成し、アフリカツメガエル卵母細胞と、BHK6細胞での強制発現を行った。微小電極膜電位固定法およびパッチクランプ法による計測により不完全長型Cav1.2は、全長型Cav1.2の機能発現を顕著に抑制した。ストップコドンをN末端側に近い部位に挿入した分子では全く抑制現象が観察されないことから、この抑制はタンパクレベルで起こると推定された。そこでWestern blotによる解析を行ったところ、不完全長型分子は、不溶性分画へ移行し、全長型Caチャネル分子の発現量を減少させることが明らかになった。このことは不完全長型分子と全長型分子がなんらかの機構により相互作用することを示している。電位依存性Navチャネルに関しても不完全長分子による抑制が観察され、4モチーフ型イオンチャネルに共通の発現制御機構を反映する可能性が示唆された。更に電位依存性KチャネルのうちKv4型分子について、原索動物胚から不完全長分子を同定し、その発現様式についても明らかにした。
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