研究課題/領域番号 |
14370025
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
佐久間 康夫 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70094307)
|
研究分担者 |
加藤 昌克 日本医科大学, 医学部, 助教授 (90143239)
木山 裕子 日本医科大学, 医学部, 講師 (60234390)
折笠 千登世 日本医科大学, 医学部, 助手 (20270671)
濱田 知宏 日本医科大学, 医学部, 助手 (90312058)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | エストロゲン受容体α / プロモータートランスジェニック / 性的二型核 / EGFP / 内側視索前野 / 分界条床核 / 免疫組織化学 / 膜受容体 / エストロゲン受容体 / プロモーター / トランスジェニック / トランスジェニックラット / 可視化 / プロモータ / 視床下部 / 海馬 |
研究概要 |
エストロゲン受容体α(ERα)は、ヒトゲノムでは少なくとも7つのプロモータ配列が同定されるなど、複数のプロモータにより部位・時期特異的な発現制御を受けることが想定されているが詳細は未だ不明である。本研究計画は、ラットのプロモータ0/B(Gene Bank Map No.1-2186,2.2kb)によりEGFPの遺伝子(クローンテック社)を発現するトランスジェニック系統を樹立し、ERα陽性ニューロンを可視化して当該プロモータの機能を明らかにするばかりでなく、同定されたニューロンを神経内分泌学的、細胞生理学的研究に供する目的で開始した。計画年度内にトランスジェニックラットの作成に成功し、脳ではERαの存在が免疫組織学的に確認される視索前野ならびに分界条床核のニューロンにEGFPを発現する系統を確立することができた。これらの部位におけるEGFPの発現は卵巣摘除により増加し、エストロゲン投与により減少したことから、エストロゲンによる性腺刺激ホルモン分泌のネガティブフィードバックに関わるニューロンが標識されると結論した。一方、視床下部腹内側核のERα免疫陽性ニューロンには見るべきEGFP発現が起こらず、この部位のERαはプロモーター0/Bの調節のもとにはないと考えられる結果を得た。一連の結果はMoecularl Brain Research 139(1):42-51(2005)に発表したが、引き続き解析を進めたところ、免疫組織学的研究では従来ERαの存在が疑問視され、性分化の機序について議論の絶えなかった内側視索前野の性的二型核(SDN-POA)ニューロンがEGFPを発現しており、免疫組織学的学的にもERα陽性であるとの所見を得た。免疫学的手法による先行研究がERαを検出しなかったのは、SDN-POAが周辺の多数のERα免疫陽性ニューロン群に埋没したためと考えており、ERα分子のみでなく、プロモー一タの使い分けに注目することで、SDN-POAの形態形成や生理機能など、予期していなかった使用価値があるトランスジェニック系統を得ることができた。
|