研究課題/領域番号 |
14370028
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石井 邦明 山形大学, 医学部, 助教授 (10184459)
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研究分担者 |
遠藤 政夫 山形大学, 医学部, 教授 (40004668)
細谷 幸雄 山形大学, 医学部, 助教授 (10250945)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | HERG / 電位センサー / 活性化ゲート / 外向き電流 / 内向き電流 / イオン選択性 / 荷電アミノ酸 / 第6膜貫通領域 |
研究概要 |
本研究はHERG K^+チャネルの活性化ゲートを同定する目的で行った。 1.野生型HERG K^+チャネルの活性化ゲートは脱分極によって開き、過分極では開かない。しかしS6に存在するI655の変異によって、野生型とは全く異なり過分極で活性化ゲートが開く(閉じない)チャネルが得られた。各種点変異体を作製して検討したところ、655番目に電荷あるいは極性を有するアミノ酸が存在すると過分極で活性化ゲートが開くものと考えられた。また野生型のような外向き電流が流れるためには同部位に疎水性アミノ酸が存在する必要があるものと思われた。 2.G657の点変異体でもI655の場合と似た結果が得られ、657番目のアミノ酸が電荷あるいは極性を有する場合に過分極で活性化ゲートが開くという可能性が示唆された。また657番目の場合、脱分極によって外向き電流が流れるためには、A、Sのような小さなアミノ酸が同部位に存在する必要がある可能性が考えられた。 3.過分極によって活性化ゲートが開く点変異体においてイオン選択性の変化も認められ、内向き電流が流れる際にはイオン選択性フィルター部位の動きも伴っているものと思われた。 4.野生型HERG K^+チャネルにおいてS4-S5領域に存在する荷電アミノ酸D、E、Rを全てAに置換したところ、野生型チャネル同様脱分極によって外向き電流が流れたが、それに加え過分極による内向き電流も観察された。また過分極で内向き電流が流れるI655およびG657の点変異体において同様の置換を行ったが、大きな変化は認められなかった。 5.K^+チャネルが開口する際にその部位で曲がると考えられているグリシン残基(HERGの場合G648)に関する検討によって、脱分極による開口にはG648が関与しているが、点変異体で見られる過分極による開口にはG648は関与していないものと考えられた。 活性化ゲートの構造は未だ不明であるが、電位センサーと活性化ゲートのカップリングに大きな影響を与える領域が明らかになった。
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