研究課題/領域番号 |
14370044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山村 博平 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90030882)
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研究分担者 |
通山 由美 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70362770)
定 清直 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10273765)
柳 茂 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60252003)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2002年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | protein-tyrosine kinase / Syk / Pak2 / Cbl / ubiquitination / 3BP2 / phagocytosis / lysosomes / チロシンキナーゼ / アダプター蛋白質 / Cbl-b / c-Cbl / CRAM / 蛋白質リン酸化反応 / 蛋白質チロシンリン酸化反応 / 非受容体型チロシンキナーゼ / 細胞接着 / 酸化ストレス / 細胞骨格 / ユビチキン・プロテアソーム |
研究概要 |
本研究では、1991年に我々が発見したチロシンキナーゼSykの新しい機能の探索を目指し、以下の成果を挙げた。 1)ストレスシグナル経路におけるSykの新しい役割:接着細胞を用いて浸透圧ストレスによるSykの活性化調節について解析し、Cdc42/Racにより活性化するセリン・スレオニン・キナーゼPak2がSykと会合して活性化すること、またsiRNA法を用いてPak2とSykとの会合が、下流のキナーゼであるJNKの活性化制御に必要であることを証明した。 2)ユビキチン・プロテアソーム系におけるSykの役割:RING-finger型ユビキチンリガーゼであるc-CblとCbl-bがIgE受容体を介するマスト細胞のシグナル経路において、Sykとその上流のLynチロシンキナーゼをユビキチン化し、プロテアソーム系において分解することを見出した。またCbl-bはマスト細胞の脱顆粒反応やサイトカイン産生の負の制御因子であり、特にCbl-bの標的分子は別のアダプター蛋白質Gab2であることを明らかにした。 3)Syk標的分子の同定と機能解祈:抗原刺激によるマスト細胞活性化の際のSykの標的分子として3BP2(c-Abl SH3-binding protein-2)を同定し、Sykによるリン酸化部位を決定した。3BP2は、チロシンキナーゼLynに会合して活性北し、Sykによるポジティブ・フィードバック調節を担うことを明らかにした。更にドミナントネガティブ型の3BP2をマスト細胞に導入した結果、3BP2はマスト細胞活性化の正の制御因子であることが明かとなった。 4)食作用におけるSykの役割:自然免疫のシグナル伝達機構において、Sykが初期エンドソームとリソゾームの融合を制御する因子であることを、siRNA法により明らかにした。 5)他に参考事項として、Syk/ZAP-70の抗体に交差反応する分子として同定されたCRAMの結合蛋白質M-septinのミトコンドリアにおける機能解析の過程で別のチロシンキナーゼであるFes/Fpsによる微小管調節機能を明らかにした。
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