研究課題/領域番号 |
14370045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
蛯名 洋介 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00112227)
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研究分担者 |
小畑 利之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (40325296)
湯浅 智之 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50304556)
岸 和弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (70284320)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2003年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | インスリンシグナル伝達 / APS / ノックアウトマウス / インスリン感受性亢進 / インスリンレセプター / 糖尿病 / 血中マーカー / インスリン作用 / GLUT4トランスロケーション / グルコース取り込み / Aktキナーゼ |
研究概要 |
申請者らは、APSのインスリン作用に対する役割を、APSノックアウトマウスを用い検討した。空腹時、絶食時とも血糖値に差はなかったが、ipITT(腹腔内インスリン負荷試験)を行なうとAPSノックアウトマウスは対照に比較してより大幅な血糖値の低下が見られた。また、グルコースクランプ法により、ノックアウトマウスはインスリン感受性の亢進が明らかとなった。従ってノックアウトマウスは少ないインスリン量で血糖値の低下を引き起こし、またインスリン量が少なくても正常な血糖レベルを維持していることが分かった。本研究から、APSノックアウトによってインスリン感受性が増強されることが明らかとなった。 生長ホルモン受容体やトランスフェリン受容体など多くのホルモン受容体の細胞外ドメインが血清中に存在することが報告されている。 インスリン受容体αサブユニットはインスリンと結合するので、血中の実質的なインスリン濃度を下げ、一部の患者で糖尿病発症の増悪因子となる可能性がある。マウスに精製したインスリン受容体αサブユニットを投与すると血糖値が上昇することが明らかとなった。ヒト血清中にインスリン受容体αサブユニットが存在すれば、糖尿病増悪因子になりうる事を発表した(BBRC, Kanezaki et al. 2003)。1,2型糖尿病患者血清のELISA測定を行ったところ、健常者に比べ、一部の患者で高値を示すものが見出された。このpreliminaryな実験から、糖尿病患者の一部に血清中αサブユニット濃度の高いものが存在する可能性は高まった。
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