研究課題
基盤研究(B)
CD4陽性のヘルパーT細胞は、産生するサイトカインによってTh1細胞(IFN-γ、IL-2、TNF-β産生)とTh2細胞(IL-4、IL-5、IL-13産生)に分類される。これらの細胞は、それぞれ違った局面で免疫反応を制御している。さらに、Th1/Th2のバランスは、多くの免疫が関与する病態と密接な関係を持っている。Th2優位の状態はI型アレルギーの発症と関係があり、I型糖尿病や臓器特異的自己免疫疾患ではTh1優位の状態になる。本申請研究では、Th1/Th2細胞の分化の際に誘導されるクロマチンリモデリングについて解析した。特に、Th2サイトカイン遺伝子座におけるヒストンのアセチレーションを指標に解析を行った。3年間の研究で、(1)IL-5,IL-13,IL-4のTh2サイトカイン遺伝子座領域のヒストンアセチル化を、ナイーブT細胞、Th1およびTh2刺激条件で刺激したT細胞において、CHIP assayを行って調べた。500bp程度の細かい精度で実験し、IL-13の上流にアセチル化の始まる部位を同定した。そこに一致して種間で保存されたGATA3の結合モチーフ(CGRE)を同定した。(2)CD8T細胞でも同じCGREからヒストンアセチル化が始まり、IL-13のexon3にあるROG(リプレッサー)モチーフを境にしてアセチル化が止まる。そのために、Tc2ではIL-4のリモデリングと産生が低いことがわかった。(3)Th2特異的ヒストンアセチル化はSTAT6とErk/RAS MAPKカスケード依存性であることがわかった。(4)bmi-1ポリコーム分子とGATA3,HDACなどが複合体をなしてTh2細胞に存在し、bmi-1のRing fingerモチーフが重要であることがわかった。
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