研究課題/領域番号 |
14370146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
堀 進悟 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (80129650)
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研究分担者 |
相川 直樹 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40110879)
富田 豊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50112694)
宮武 諭 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00306812)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | 入浴 / 急死 / 高体温 / サイトカイン / アシドーシス / ショック / 心肺停止 / 熱中症 / 循環不全 |
研究概要 |
入浴に準じたラット入浴モデルを作成すると、41℃以上の水浸加温で死亡が発生した。加温により体温と血圧が上昇し、血圧が下降に転じ(低心拍出量)ショックとなり死亡した。この機序として前負荷減少の可能性が示唆された。前負荷増加が生存時間を延長させる可能性は、入浴前の飲水行動が事故防止に働く可能性を示唆しておる。予防対策の観点から、入浴中の呼吸数モニタリングは有用である。血液生化学的検討から、初期1時間の血管内容量減少、乳酸産生にともなうアシドーシス、カルシムの低下、低血糖が誘発されないこと、などが明らかとなった。水浸加温の中止実験では、中止時の体温により転帰が決定される可能性が示された。また加温中止にともない体温下降と共に低血圧が誘発されることは、今後のプレホスピタル医学にとって重要な新知見である。すなわち、浴槽内では正常血圧であっても、浴槽からの救助にともない低血圧が発生する可能性がある。水浸加温負荷実験においてもサイトカイン変動特にCINC1の上昇が確認された。本研究のサイトカイン変動の観察に用いた実験条件は41℃3時間水浸加温であり、入浴事故の発生条件(入浴から発見・救助まで1時間)とは異なる。気体加温とは異なり、液体加温では、サイトカイン変動に示される全身的炎症反応による臓器障害よりも、高体温負荷に対する初期反応としての血行動態変化が、転帰の決定因子である可能性を否定できない。
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