| 研究課題/領域番号 |
14370155
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
法医学
|
|---|
| 研究機関 | 神戸大学 |
|---|
研究代表者 |
足立 順子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40030887)
|
|---|
| 研究分担者 |
上野 易弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30184956)
浅野 水辺 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90283879)
主田 英之 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90335448)
富田 正文 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (50113197)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
| 研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
| 配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
|
|---|
| キーワード | HPLC-CL / liver-disorder / PCOOH / lipid peroxidation / alcohol / oxysterol / paraquat / alcoholic patients / フリーラジカル / リン脂質過酸化物 / LC-MS / アルコール依存症患者 / 肝機能検査値 / コレステロール過酸化物 / パラコート中毒 / アルコール / オキシステロール / ラット |
|---|
| 研究概要 |
1.脂質の過酸化物の分子構造の解析
1)コレステロール酸化物(oxysterol)
生体試料(ラット骨格筋と腎臓、ヒト脂肪肝)中の脂質の分子構造をLC/APCI-MS分析により、コレステロール酸化物の7-ketocholesterolおよび7-hydroxycholesterolを初めて同定した。
2)リン脂質過酸化物(PCOOH)
ラット心筋とヒト血漿中のリン脂質過酸化物の分子種の決定と構造解析を行った。LC/ESI-MSによりphosphatidylcholine hydroperoxide (PC16:0/18:2-OOH,PCOOH)であると同定された。
2.過酸化脂質の定量方法の確立
1)oxysterol HPLC-UV法を確立した。
2)PCOOH 1987年に開発された慣用法の欠点を指摘し、新たに化学発光検出器付HPLC法を確立した。
3.パラコート中毒による脂質過酸化
a)パラコート中毒死例の肺と腎ではoxysterolの蓄積があり、脂質過酸化の亢進と間質性肺炎や尿細管壊死などの臓器障害との関連を示した。
b)ラットにパラコート10mg/kgを7回連続投与した時、肺にoxysterolが蓄積し、肺出血や肺胞壁の肥厚化が見られた。
4.アルコール性臓器障害
a)筋障害 アルコールを慢性投与すると、骨格筋に7-hydroperoxycholesterolのみならず、oxysterolも蓄積した。
b)肝障害 ラットにアルコールを長期投与すると、肝にoxysterolが蓄積した。一方、AST,ALT,γ-GTPの異常値を示すアルコール依存症患者のPCOOHは正常値を示す患者よりも有意に高かった。これらのことは、アルコール長期摂取による持続的酸化ストレスの存在を示唆している。
以上の結果により、過酸化脂質が膜障害や酸化ストレスの指標として優れていることを示した。
|
