研究課題/領域番号 |
14370167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 筑波大学 (2003) 特殊法人理化学研究所 (2002) |
研究代表者 |
渋谷 和子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00302406)
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研究分担者 |
岩間 厚志 東京大学, 医科学研究所, 講師 (70244126)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2003年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2002年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 自己免疫応答 / 関節リウマチ / Th1細胞 / Th2細胞 / 分化誘導 / サイトカイン非依存性 / LFA-1 / CD226 / Th 1細胞 / Th 2細胞 |
研究概要 |
最近の研究により関節リウマチにおいて、Th1細胞とTh2細胞の不均衡が病態に密接に関与していることが明らかになってきた。Th1細胞とTh2細胞はともに同一のCD4陽性ナイーブT細胞から分化するため、Th1/Th2分化メカニズムの解明とその人為的制御法の検討は、関節リウマチの新しい治療法開発への基礎となる。 CD4陽性ナイーブT細胞からTh1もしくはTh2細胞への分化の開始には、CD4陽性ナイーブT細胞が抗原提示細胞から抗原刺激を受けることが必須である。私達は、この時ナイーブT細胞と抗原提示細胞が接着することに着目し、ナイーブT細胞上に発現する接着分子からのシグナルとTh1/Th2分化との関係について検討した。その結果、私達はナイーブT細胞上に発現する接着分子LFA-1からの刺激によってTh1細胞が分化誘導されることを見いだした。これは、IL-12非依存性の新しいTh1分化誘導経路であった。 以前に、私達はCD226分子がT細胞上のLFA-1と複合体を形成すること、LFA-1からの刺激でCD226の細胞内チロシンがリン酸化することを報告した。そこで、今回私達は野生型および細胞内チロシンをフェニルアラニンに置換した変異型CD226をレンチウイルスベクターにてナイーブT細胞に遺伝子導入し、LFA-1によるTh1分化誘導を検討した。その結果、変異型CD226を導入したナイーブT細胞では、LFA-1シグナルによるTh1分化誘導が著しく抑制された。このことより、LFA-1によるIL-12非依存性の新しいTh1分化誘導シグナル経路にCD226が重要な役割を担っていることが明らかになった。 これらの結果をふまえて今後は、LFA-1/CD226複合体シグナルと生体内Th1/Th2バランス、関節リウマチ病態の関係を、疾患モデルマウスを用いて個体レベルで検討していく方針である。
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