研究課題/領域番号 |
14370181
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
篠村 恭久 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90162619)
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研究分担者 |
清原 達也 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50322178)
藤本 敬 大阪大学, 医学部附属病院, 医員(臨床研究)
村山 洋子 大阪大学, 医学系研究科, 助手
宮崎 義司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30303960)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 胃癌 / Helicobacter pylori / ガストリン / IL-1 / HB-EGF / 胃炎 / CD9 / NF-κB / p38-MAPK / メチル化 / PKC |
研究概要 |
私共は、Helicobacter pylori感染によって惹起される皺襞肥大型胃炎において胃癌発生が高頻度に認められること、この胃炎の病態に高ガストリン血症と胃粘膜IL-1β産生の亢進が関与すること、さらに、ガストリンは胃粘膜においてHB-EGFやアンフィレグリンなどのEGF系増殖因子の産生を促進することを明らかにした。本研究は、炎症胃粘膜から胃癌発生・進展における炎症性サイトカインと増殖因子の役割を明らかにすることを目的として行った。胃上皮細胞においてIL-1βとガストリンは協調してNF-κBを活性化し、IL-8産生を誘導すること、皺襞肥大型胃炎患者胃粘膜においてDNA損傷の指標となる8-hydroxydeoxyguanosineの産生や発癌との関連が示唆されている癌抑制遺伝子のDNAメチル化が増加していることが明らかになり、皺襞肥大型胃炎においてガストリンと炎症性サイトカインは胃炎の進展に協調的に作用することが示された。胃上皮細胞においてガストリンによって発現が誘導されるHB-EGFは、胃癌においてCD9と関連して発現していることが見出された。HB-EGFと共発現するCD9の役割を明らかにするため胃癌細胞株に抗CD9抗体を添加して検討した結果、CD9は胃癌細胞の増殖を抑制しアポトーシスを誘導すること、この作用にp46 Shcアイソフォームのチロシン燐酸化が関与することが明らかになった。ガストリンと炎症性サイトカイン、増殖因子は相互に作用して炎症胃粘膜から胃癌発生に重要な役割を担っていることが示された。
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