研究課題/領域番号 |
14370213
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2003) (財)東京都医学研究機構 (2002) |
研究代表者 |
岡澤 均 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50261996)
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研究分担者 |
金澤 一郎 国立精神神経センター, 総長 (30110498)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ポリグルタミン病 / 神経変性 / PQBP-1 / 転写 / 核機能 / RNA polymerase II |
研究概要 |
ポリグルタミン病は疾患タンパクに含まれるグルタミン配列の異常な伸長によって引き起こされる神経変性疾患の一群の総称である。ヒト脳の病理学的所見から異常タンパクは核内部に沈着することが知られており、この際に生じる核機能障害が病態の上で重要と考えられている。本研究においては、異常ポリグルタミンタンパクが引き起こす転写(遺伝子発現)の変化と核内タンパクの変化を、それぞれマイクロアレイと二次元電気泳動を用いたgenomics, proteomics解析によって網羅的に捉えることを目的とした。 神経細胞を大脳、小脳、線条体から分離して初代培養を行い、これにアデノヴィルスベクターによってATAXIN-1とHUNTIGNTINの2種類のポリグルタミン病疾患タンパクについて正常型と異常型を発現した。異常タンパクは病理学的に観察されるものと同様な封入体を形成し、その形成過程は神経細胞の種類によって異なっていた。すなわち、HUNTIGNTINに耐性の高い小脳神経細胞においては、より早く核内での封入体形成がおこり、一方感受性の高い大脳、線条体細脚では核での封入体の形成が遅れていた。このことは、不溶性タンパクの分離処理が早い程、細胞が異常タンパクに耐性を持つことを示唆している。 さらに、前記のgenomics, proteomics解析によって変化を受ける遺伝子をこれまでに決定し、現在はそれらの病的機能について検索を進めている。また、この間にポリグルタミン病におけるhisotne deacetylase活性の変化、封入体と転写活性の関連についても報告した。
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