研究課題/領域番号 |
14370241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯沼 一宇 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80004927)
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研究分担者 |
萩野谷 和裕 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00208414)
横山 浩之 東北大学, 病院・助手 (40271952)
呉 繁夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10205221)
宗形 光敏 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (30312573)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 熱性けいれん / Na+チャネル / K+チャネル / 電位依存性 / チャネル異常 / パッチクランプ / 温度変化 / 抗ヒスタミン薬 / NA+チャネル / Na^+チャネル / K^+チャネル / チャネル以上 |
研究概要 |
近年熱性痙攣や重症乳児ミオクロニーてんかんでは電位依存性Na^+チャネルαあるいはβサブユニットをコードしている遺伝子(SCN1Aほか)の異常が同定されている。本研究ではNa^+チャネルの異常が何故に発熱(細胞温度上昇)によって興奪性を呈するのかをパッチクランプ手法により検討することを主目的としている。また、我々の先行研究では、発熱に際して抗ヒスタミン薬を服用していると、有意に痙攣をきたしやすいことが明らかになっている。今回はパッチクランプの手技を習熟することとあわせて、大脳皮質細胞のチャネルに対する第一世代抗ヒスタミン薬の作用を検討し、神経細胞の2種類のK+チャネル、特にMチャネルを抑制することを確認した。標準的な第一世代抗ヒスタミン薬であるpyrilamineがMチャネル孔に直接作用していることが示唆された。また、H_2拮抗薬はMチャネルを抑制せず、第1世代抗ヒスタミン薬に影響されなかった。 Mチャネルは神経細胞に存在するK^+チャネルのひとつで、神経の過剰興奮を抑制している。よって、Mチャネルの抑制は中毒域において第1世代抗ヒスタミン薬の中枢神経系副作用を引き起こす可能性が示唆された。 通常のパッチクランプの実験では細胞を収容しているチャンバーの液温をおよそ室温で行っているが、細胞の温度を上昇させるためには細胞周辺の外温を一定以上に上昇させ、薬液をY字管からゆっくり注入しこの間に薬液温度が上昇することを期待した。しかし、既成のY字管では温度が不安定であった。そこでY字管の先をループ状に突出させることによりチャンバー内液温を35℃にすることが可能となった。この状況では細胞が時間とともに弱るが、40℃でもかろうじてNa+チャネルの動態を記録できるようになった。
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