研究課題
基盤研究(B)
ASA(ArylsulfataseA)酵素欠損症であるMLD(Metachromatic leukodystrophy)をモデルとした、遺伝性神経変性疾患の細胞遺伝子治療の可能性を検討した。1.遺伝子治療(1)ASAの活性化:スルファターゼの活性化酵素として最近クローニングされたFGE(SUMF1)の発現ベクターを作製し、ASA発現への影響を検討した。in vitroの実験では、FGEの共発現により、数十倍のASA活性の上昇が認められた。FGEによる活性化作用は、マウス肝臓や脳組織でも認められた。(2)AAVベクターによる遺伝子治療:これまでの2型AAVに加え、1、5、7、8型サブタイプのAAVベクターの作製に成功した。1型AAVのマウス脳内への直接注入により広い範囲に、高率に遺伝子が導入された。ASA遺伝子を組み込んだAAV1ベクターによる治療実験では、脳全体にわたるASA活性の上昇、蓄積スルファチドの減少が確認された。運動機能の改善も認められた。2.幹細胞治療(1)グリーンマウスを使った多能性幹細胞実験系の確立:GFPトランスジェニックマウスから調整した骨髄由来幹細胞(BSC)や脂肪組織由来幹細胞(ASG)を移植してその多分化能を調べる実験系を確立した。BSCが様々な組織の修復に関係していることを明らかにした。また、ASCがBSC同様の分化能を示すことを確認し、その組織細胞工学への応用への道を開いた。(2)神経幹細胞を使った細胞遺伝子治療:マウス胎児より調整した神経幹細胞(Neursphere)をキャリアーとする遺伝子治療の可能性を検討した。HIVベクターによりASAを高発現している幹細胞を脳内に注入した1月後の解析ではドナー細胞のみならず、周囲のレシピエント細胞でもASAの発現が認められ、ASAの分泌と取り込みが示唆された。
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