研究課題/領域番号 |
14370268
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00125501)
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研究分担者 |
山口 慶一郎 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (40210356)
岩田 錬 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (60143038)
石井 慶造 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00134065)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | ドーパミン分泌 / PET / ラクロプリド / ネモナプリド / 神経受容体 / 動態解析 / ラクロプライド / ドーパミン / パーキンソン病 / 定位脳手術 |
研究概要 |
脳内のドーパミンD_2受容体機能を指標として内因性ドーパミン分泌の検出法の確立を目的とした。従来法においては、異なる2回の検査を比較することによるみかけのD_2受容体結合能(BP)の変化を指標とするか、放射性トレーサーの持続注入法による差分の検出法を利用する方法が用いられていた。これらは、煩雑であり臨床的評価法として問題がある。本研究では、[^<11>C]nemonaprideの脳内非特異的結合が強いことから、一回投与法によるD_2受容体僅少(比較)領域における放射能が、比較的平坦に持続することを利用して、内因性ドーパミン分泌の検出ができる可能性に着目した。Lammertsmaらの比較領域モデルを用いて線条体内[^<11>C]nemonaprideの動態とそれへの内因性ドーパミン分泌の影響をシミュレーションした結果、内因性ドーパミン分泌により、トレーサー投与後45分以降であっても線条体内放射能が変化することが確認されたので、臨床的評価を行った。これは、前半の脳内放射能時間変化を利用して後半の脳内放射能を推測し、それと実測データを比較する方法である。健康被験者7人において、10Hz暗赤色光駆動をドーパミン分泌刺激とし、これを前半の30分間作用させ、以降は、閉眼安静とした1回撮影プロトコールを用い、動態解析した結果、ドーパミン分泌がないと想定した予測線条体放射能と実測放射能が有意に(p<001)異なることが判明した。この結果は、一回撮影法が内因性ドーパミン分泌の検出に使用できることを示唆するものである。また、光駆動刺激は、網膜内ドーパミンを分泌させることが知られているが、線条体内ドーパミンをヒトにおいて確認したはじめての成果である。
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