配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
1.ダウン症関連遺伝子SIM2,DSCR4,MNB/DYRK-1Aのプロモーター解析と転写調節因子の同定:プロモーター推定領域を含む欠失変異体や推定シスエレメントの突然変異体を作製し、T98グリオブラストーマ細胞を用いてデュアルルシフェラーゼアッセイやゲルシフトアッセイによりc-Myb,C/EBP結合部位がSIM2遺伝子の転写に重要であることを明らかにした。更にc-Myb,C/EBP β,C/EBP ε抗体を用いたクロマチン沈降法により、特異的にSIM2プロモーター領域の存在を確認した。またヒトSIM2プロモーター領域2.2kbを組み込んだトランスジェニックマウスを作製し、胎仔における発現を解析した。ヒト胎盤特異的に発現されるDSCR4遺伝子を発現する絨毛癌由来細胞JEG3,BeWoを用いてOLF1、E47結合配列が転写に重要であること、MNB/DYRK1A遺伝子の転写開始点は翻訳開始点上流nt-848で、SP1,Oct1,c-Myb結合部位が重要であることを示した。2.SIM1,SIM2蛋白の新規核移行シグナル:GFP融合遺伝子の発現観察によって核移行に必要十分な最小領域はSIM1ではaa368-388,SIM2ではaa367-389で、Arg367,Lys373,Pro385,Tyr386,Gln389を変異させると核局在に大きな変化が見られた。3.SIM2/ARNTヘテロダイマー形成:核移行シグナルを欠くSIM2はARNTまたはARNT2の共導入によって核移行した。SIM2-ARNTの結合にPAS1,PAS2ドメインが、SIM2-ARNT2の結合にはPAS2ドメインが必要であった。4.SIM2蛋白の標的遺伝子群の同定:樹立したSIM2遺伝子強制発現細胞株(HeLa-SIM2)と親細胞(HeLa-mock)から抽出したRNAを用いてDifferential Display法を行った。定量的RT-PCRを用いて確認し、現在2個の遺伝子(HAS2,HLCS)に注目して、プロモーター解析を行っている。5.SIM2蛋白のポリユビキチン化:SIM2蛋白は細胞内でポリユビキチン化され、その反応はParkinやHHARIのようなRING-IBR-RING型E3リガーゼが関与していることを見い出した。
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