研究課題/領域番号 |
14370330
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
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研究分担者 |
後藤 公宣 九州大学, 大学病院, 助手 (90284512)
大中 佳三 (大中 圭三) 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
河手 久弥 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20336027)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 核内受容体 / ステロイドレセプター / 共役因子 / 三次元画像 / アンドロゲン / GFP / ポストレセプター / イメージング |
研究概要 |
高精細三次元画像解析システムによりステロイド受容体の転写活性化プロセスを生細胞で観察できるシステムを構築することおよびその応用によるポストレセプター異常の検出を目的として、以下の研究結果を得た。 (1)核内受容体と転写共役因子はその種類によって、大きく3群にその核内コンパートメントが分かれることが明らかとなった。GRに代表される古典的なステロイドレセプターは核内で同一の約300個の微細な点(foci)として分布、TRは粗なfociとしてステロイドレセプターとは異なる領域に分布、PPARγなどのN末の短い核内受容体は核内に均一に分布した。転写共役因子は、その由来が複合体として、分離されたものでも、fociと一致するものばかりでなく、核内全体に粗に分布しても、コアクチベーター作用を示すことが明らかとなり、転写共役因子の生細胞での作用は「固まり」として機能するのではなく動的に複合体を形成して機能することが示唆された。(2)Tob蛋白、Runx2がステロイド受容体のcorepressorであることを見出した。(3)corepressorであるN-CoRの抑制機構として、N-CoRはリガンド結合したARにリクルートされ、ARのN末とC末の分子内相互作用を阻害し、転写活性化能を抑制することが明らかとなった。この結果は、従来より良く知られたものとは異なる新規の抑制機構である。今回の研究により、ステロイド受容体と良く知られた共役因子の基本的な核内動態が明らかになった。不応症を起こすAR異常で実際、その核内動態に異常を来たす例を証明できた。本システムは受容体そのものに異常のない不応症あるいは受容体に異常があるが、従来の生化学的手法では分子病因が明らかでない場合の解析システムとして極めて有用と考えられる。
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