研究課題/領域番号 |
14370342
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
花房 俊昭 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60164886)
|
研究分担者 |
宮川 潤一郎 大阪大学, 分子制御内科学, 講師 (00127721)
寺前 純吾 大阪医科大学, 医学部, 助手 (90351395)
今川 彰久 大阪医科大学, 医学部, 助手
磯谷 治彦 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40340567)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2002年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
|
キーワード | fulminant / diabetes / HLA / biopsy / type 1 / enterovirus / Elispot / immunohistochemistry / 1型糖尿病 / 劇症1型糖尿病 / ウイルス / 自己免疫 / α細胞 / β細胞 / 膵島炎 |
研究概要 |
劇症1型糖尿病の発症機序について、疫学、遺伝学、組織学、ウイルス学、免疫学よりアプローチし、次のような成果をあげた。 疫学研究により、161名の劇症1型糖尿病患者のデータを収集し、劇症1型糖尿病患者の71.7%に先行感染症状を認め、その内訳は発熱60.0%、咽頭痛25.0%などであること、72.5%に腹部症状を認めることなどを明らかにした(Diabetes Care 2003)。 また、劇症1型糖尿病患者のHLAについて検討した結果、HLA-DR4を有する患者が健常者および自己免疫性1型糖尿病患者に比べ有意に多いこと、一方、HLA-DR9は劇症1型糖尿病では健常人と同等の頻度であり、自己免疫性1型糖尿病で有意に多いこと、1型糖尿病で疾患抵抗性を有するHLA-DR2を劇症1型糖尿病では一定の頻度で認めること、などを明らかにした(論文投稿中)。さらに、遺伝子型についての検討を行い、DRB1*0405-DQB1*0401が劇症1型糖尿病において高頻度であることを明らかにした(投稿準備中)。 生検膵組織を形態計測法により検討したところ、劇症1型糖尿病では膵β細胞のみならず、α細胞も有意に減少し、劇症1型糖尿病においてはβ、α両細胞を同時に傷害するような分子機構の存在が示唆されることを明らかにした。さらに、自己免疫性1型糖尿病において主要なβ細胞傷害機構であるFas, Fas ligandを介した細胞傷害機構は、劇症1型糖尿病においてあまり関与しないことを明らかにした(投稿準備中)。 また、発症直後の劇症1型糖尿病患者血清において、エンテロウイルス抗体が有意に上昇していることを明らかにし(論文投稿中)、さらに患者末梢血においてElispot法を用いて膵β細胞の抗原に反応するTH1リンパ球が活性化されていることを明らかにした(論文投稿中)。
|