研究課題/領域番号 |
14370354
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河本 泉 京都大学, 医学研究科, 助手 (90335258)
|
研究分担者 |
土井 隆一郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (20301236)
嶋田 裕 京都大学, 医学研究科, 講師 (30216072)
今村 正之 京都大学, 医学研究科, 教授 (00108995)
森 章 京都大学, 医学研究科, 助手 (60324646)
渡辺 剛 京都大学, 医学研究科, 助手 (50293866)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | ガストリノーマ / マイクロアレイ / PDX1 / 膵消化管内分泌腫瘍 / 腫瘍化 / menin / 膵・消化管 / 内分泌腫瘍 / インスリノーマ / カルシウム感受性受容体 / セクレチン受容体 |
研究概要 |
膵・消化管内分泌腫瘍はその分泌ホルモンによる臨床病理学的な分類がなされているが、その良悪性、肝リンパ節転移を含めた臨床転帰はさまざまであり、臨床病態を患者背景および形態学的特徴だけから推測する事は困難である。これまで我々はカルシウム感受性受容体に着目し、正常細胞と腫瘍細胞でのカルシウム感受性受容体を介したシグナル伝達機構の違いを報告してきた。これまで、膵内分泌腫瘍における腫瘍化、増殖に関する分子機構についてはほとんど明らかにされていなかった。そこでヒト膵・消化管内分泌腫瘍の分子生物学的な病態解析のため、昨年マイクロアレイを用い膵・消化管内分泌腫瘍のゲノム発現パターンの解析検討した。詳細な検討により、十二指腸ガストリノーマにおけるリンパ節転移責任因子の候補を特定することができ、各因子についてのvalidation studyを行った。特に、NOTCH2などの細胞分化関連因子に着目し、膵・消化管内分泌腫瘍における発現の検討を行ったところ、PDX1,somatostatin, serotoninの発現パターンが十二指腸・膵原発および家族性・散発性の腫瘍で異なっていた。十二指腸原発ガストリノーマでは5例全例にPDX1の発現を認めるが、膵原発症例では4例全例に発現を認めなかった。また、十二指腸原発症例において、家族性症例では全例PDX1の発現を認める一方で、散発症例では全例発現を認めず、各腫瘍の起源細胞の違いが示唆された。clustering解析などにより、遺伝子プロフィールに基づく膵・消化管内分泌腫瘍の分類を試みたが、膵・消化管内分泌腫瘍では遺伝子発現パターンに腫瘍相互間の類似点が多く、その分類は困難であった。こうした膵十二指腸分化に関連する分子を検討することにより、その起源細胞を同定し、さらに、その起源細胞を標的とした癌治療に結びつく可能性がある。
|