研究課題/領域番号 |
14370356
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 (2004-2005) 京都大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
藤本 康弘 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (80335281)
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研究分担者 |
田中 紘一 財団法人 先端医療振興財団, 先端医療センター長 (20115877)
木内 哲也 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40303820)
上本 伸二 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40252449)
江川 裕人 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40293865)
貝原 聡 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (70324647)
鍋島 紀滋 京都大学, 医学研究科, 助手 (80314178)
羽賀 博典 京都大学, 医学研究科, 助手 (10252462)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | C型肝硬変 / 肝移植 / 肝炎再発 / インターフェロン / リバビリン / 拒絶反応 / 生体ドナー / プロトコール肝生検 / 生体部分肝移植 / 免疫抑制剤 / 繊維化 / C型肝炎 / プロトコールバイオプシー / 一卵性双生児 / 脂肪肝 / ステロイドパルス療法 / 生体肝移植 |
研究概要 |
C型肝硬変に対する生体部分肝移植術後のウィルス学的再発は必至であり、組織学的再発も術後3年の時点で8割以上の症例にみられることから、再発治療ないしは再発予防が必要であるのは明らかである。 京大移植外科における肝炎再発(組織学的にF1以上)症例の検討から、再発危険因子として明らかになったものは、女性レシピエント、男性ドナー、術前インターフェロン治療歴、グラフト重量の大きい症例であったが、非high risk groupでも再発率は80%前後と高く、治療不要群と位置づけられる訳ではない。なお、レシピエント年齢、MELDスコア、Child-Pugh分類、術前肝癌の有無、術前HCV-RNA量、HCV genotype、ドナー年齢、ABO適合性、HLA適合性、グラフト肝脂肪沈着の程度、免疫抑制療法、ステロイドパルスの有無、胆管合併症の有無では再発頻度に差がみられなかった。 さらに名大移植外科での検討で明らかになったことは、術前、術終了時のウィルス量では、その後のウィルス増加傾向を予測することはできないこと、およびウィルス量(術前、術直後、術後1ヶ月)では組織学的再発を予測することはできない、ということである。 内科からの知見として、「ウィルス量が低い程、抗ウィルス剤の効果が見込める」、がしかし、移植後早期に免疫賦活剤であるインターフェロンを使用するのは問題をはらんでいる。我々のデータでは「術後早期に肝機能正常なままに組織学的拒絶が起きていることがある」ことがわかっており、早期の抗ウィルス治療を検討する場合、拒絶反応を除外するために肝生検を施行する必要がある。 本研究は、C型肝炎移植後再発の管理治療に貢献するものと考える。今後は、本研究の成果をふまえて、1)ウィルス学的再発のmagnitudeが緩和されることを期待して、ステロイドフリーの免疫抑制療法、2)術後ウィルス量のovershoot対策としてのウィルス除去療法、以上につき研究を進めていく必要があると考える。
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